100 Best Albums
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- 1987年3月9日
- 11曲
- Songs of Innocence · 2014年
- Songs of Innocence · 2014年
- The Joshua Tree (30th Anniversary Super Deluxe Edition) · 1987年
- Songs of Innocence · 2014年
- Songs of Innocence · 2014年
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- Songs of Innocence · 2014年
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- Songs of Innocence · 2014年
必聴アルバム
- 2000年代の幕開けを飾った通算10作目。エレクトロニックミュージックと新たなテクノロジーの導入によってバンドのイメージを大胆に更新した90年代から一転し、本作では自分たちの原点で鳴っていたギターロックサウンドの成熟をストイックに突き詰めていった。それはブライアン・イーノ、ダニエル・ラノワの不動の布陣に加え、リリカルなギターロックの造形に定評があるプロデューサーSteve Lillywhiteの手腕が発揮されたリードシングルの「Beautiful Day」にも明らかで、『The Joshua Tree』の頃の彼らを思い起こさせるシンフォニックな音の広がりもこの曲の大いなる魅力だ。一方、ノイジーに歪むラウドギターとヒップホップの影響をうかがわせるリズムトラックのコンビネーションがユニークな「Elevation」などには、1990年代のサウンド的冒険も見事に昇華されている。このアルバムはApple Digital Masterに対応しています。アーティストやレコーディングエンジニアの思いを忠実に再現した、臨場感あふれる繊細なサウンドをお楽しみください。
- 1991年
- 『The Joshua Tree』は、U2にとっての新しい何かを象徴していた。例えばそれはゴスペルの影響であり、赤裸々な感情表現だった。それはまた、かつては率直さによって表現されていた自分たちのサウンドに、より控えめな表現を導入することでもあった。過去のU2のソングライティングはよりルーズで、瞬間の直感に任せていたが、本作での彼らは束縛からの解放を探求している。 「One Tree Hill」に注意深く耳を傾けると、あなたはささくれ立ったギターや時計のように正確なパーカッションからなる、その重層的なサウンドを一層ごとに聴き分けられるはずだ。しかし、もしあなたがリラックスして聴けば、よりミニマルでダイレクトなサウンドにも聞こえるだろう。「With or Without You」や「I Still Haven't Found What I'm Looking For」の歌詞はロマンチックな愛をモチーフとしているが、同時に神と真意の探求をも指し示している。それは彼らがゴスペルとヴァン・モリソンやパティ・スミスのロマンチシズムの両方に見出した、二面性を反映したものだ。プロデューサーのブライアン・イーノ、ダニエル・ラノワによってもたらされた漆黒のサウンドからなる本作の背景は、絶え間ない変化を捉えている。しかし、行進曲のように鼓舞するリズムや、ボノの情熱的なボーカルからなる本作の前景は、揺るぎなく確固たるものだ。彼らは時代性を反映した道具を用いてロックを鳴らしているが、同時に永遠の“何か”に触れているのだ。
- 傑作『War』の後にライブアルバム『Under a Blood Red Sky』を挟み、1984年にリリースされた4作目のオリジナルアルバム。Steve Lillywhiteからブライアン・イーノにプロデュースが受け継がれ、U2の第二章の幕開けとなった。初期の「少年3部作」がまさに少年の思春期の象徴のごときエモーショナルでリリカルなギターロックの時代だったのに対し、彼らはイーノと共に自分たちの音の「鳴り」のタイミングや強弱を改めて一つ一つ吟味しながら、よりモダンでユニバーサルな、つまりアメリカでも訴求力を持ちうるギターロックサウンドへと再構築していった。その成果は敢えて余白を残したことで生まれた「プライド」のユーフォリックな音の広がりや、シンセ、ドラムマシン、ストリングス、アンビエントなギターなどを幾層にも重ねて凝ったサウンドデザインに仕上げた「焔(ほのお)」などに如実に表れている。ちなみに「The Unforgettable Fire」とは、広島・長崎に投下された原爆の被爆者たちが描いた絵画のタイトル。この絵を見て激しく心を揺さぶられた彼らは、東京のホテルの一室で「焔(ほのお)」の歌詞を書き上げたという。このアルバムはApple Digital Masterに対応しています。アーティストやレコーディングエンジニアの思いを忠実に再現した、臨場感あふれる繊細なサウンドをお楽しみください。
- こちらを険しい表情でにらみつけてくるアルバムジャケットの少年は、デビューアルバム『Boy』で佇んでいた少年の数年後の姿だ。こうして実際の少年の成長の過程を刻んだ初期の3作品は俗に「少年3部作」と呼ばれ、本作はその最後の一作となる。サウンドは目覚ましい成長を遂げている。魂の叫びと称するにふさわしいボノのシャウト、ジ・エッジのどこまでもクリアで確信に満ちたエモーショナルなギター、そしてスタジアムを興奮で満たすことを早くも宿命づけられた、緩急自在のダイナミクス。1980年代前半、ギターロックバンドとしてここまで力強く歩んでいったアルバムは、本作をおいて他にない。ここからU2の怒涛の快進撃は始まった。タイトルにもあるように、本作のテーマはずばり“戦い”だ。国家間の紛争、人と人との諍(いさか)い、人間の尊厳のための決起など、ここではさまざまな戦いのバリエーションが描かれている。例えば、勇ましいギターリフが兵士の隊列を鼓舞するように轟(とどろ)く「サンデイ・ブラディ・サンデイ」は、1972年に北アイルランドで起きた「血の日曜日事件」をテーマにした曲。また、ポーランドの民主化運動「連帯」から想起した「New Year's Day」は、人間の自由と博愛の精神を掲げたメッセージソングとして、今も世界中で歌い継がれる名曲となった。世界をより良いものにするために、音楽と一体化した社会運動に積極的にコミットしてきたU2の出発点は、このアルバムだったといっていいだろう。今作でU2は初の全英1位を獲得した。このアルバムはApple Digital Masterに対応しています。アーティストやレコーディングエンジニアの思いを忠実に再現した、臨場感あふれる繊細なサウンドをお楽しみください。
- 1980年代の代表曲から近年のヒッツまでバンドの輝かしいキャリアを映像でたどる。
- U2がラスベガスでの画期的なレジデンシー公演で披露する曲の数々を聴こう。
参加作品
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U2について
ロックンロールは世界を変える、という基本的信念を体現してきたバンドはU2をおいて他にない。1970年代後半のポストパンクバンドがこぞってロックミュージックをリズムと不協和音の断片に脱構築していく中、ダブリン出身のボノ(Vo)、ジ・エッジ(G)、アダム・クレイトン(B)、ラリー・マレン・ジュニア(Dr)の4人はその屈強なエネルギーをより情熱的で利他的な方向に注いだ。そしてザ・クラッシュの熱い理想主義と、ビートルズが持つポップカルチャーを一新する完全無欠な能力を組み合わせたかのような、自らの世代を定義するバンドへと変貌を遂げていったのだ。1983年の画期的なアルバム『War』で、ボノはオルタナティブロック界屈指の伝道師として頭角を現し、怒りに満ちた「サンデイ・ブラディ・サンデイ」での哀調を帯びた歌声は北アイルランド紛争の無益さを体現していた。しかし1984年の『The Unforgettable Fire』でブライアン・イーノとダニエル・ラノワをプロデューサーに迎えると、U2はパンクで培った怒りを捨て、市民権をたたえるアンセム「プライド」や、じわじわと湧き起こる歓喜の歌「バッド」などの音楽へと移行し、その変化は再びイーノとラノワがプロデュースした1987年の『The Joshua Tree』で頂点に達した。ジ・エッジの激しいギターがさざめくようなテクスチャーに取って代わられ、「I Still Haven’t Found What I’m Looking For」や「Where the Streets Have No Name」といった胸に響く聖歌の数々によってU2のアリーナ級の熱情に崇高な美しさが吹き込まれた。『The Joshua Tree』は普遍的な魅力をたたえ、史上最大級の売り上げを誇るアルバムになった。世界で最も有名なロックバンドとしての地位を謳歌しながら、U2はさらに大きく大胆になっていき、1991年の『Achtung Baby』と1993年の『Zooropa』で大胆不敵なポストレイヴリズムの爆発を起こし、その締めくくりとなった革新的なZoo TVツアーは、スタジアムでのショーを感覚に訴えるマルチメディアの華やかな祭典として再定義した。しかし、彼らの音楽的好奇心がどこへ向かおうとも、彼らのステージがどれだけ手の込んだものになろうとも、そして活動家としてのボノがどれだけ多くの世界的指導者と付き合おうとも、U2はインスピレーションを与える自らの使命を決して見失うことはない。彼らは、人々を結束させ高揚させる力を改めて見せつけながら、2000年代になっても「Beautiful Day」(2000年)や「You’re the Best Thing About Me」(2017年)などのヒット曲を生み出している。
- 出身地
- Dublin, Ireland
- 結成
- 1976年
- ジャンル
- ロック