エレファントカシマシ

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エレファントカシマシについて

宮本浩次という男の生き様を、彼が思い悩み、もがき苦しみ、それでも前へ進もうとする姿を歌うバンド。それがエレファントカシマシ、通称エレカシだ。中学時代の同級生同士で結成されたこのバンドにとって、長い間苦楽を共にしてきたメンバーそれぞれの存在はとてつもなく大きい。特に石森敏行のようなハードなギターを弾けるミュージシャンは、なかなかいないだろう。そして何よりもその中心で激しく歌い、叫びまくる宮本のボーカルなくして、エレファントカシマシはあり得ない。その宮本はずっと男についての歌を作り、歌ってきた。「俺たちの明日」「珍奇男」「ドビッシャー男」「男餓鬼道空っ風」「俺の道」「男は行く」など、その中にはフィクション的な描写もあるが、おそらく聴く側のほとんどは歌に登場する男たちに宮本自身のイメージを重ねることだろう。そしてその男たちは苦悩し、道に迷い、自分の行く末に戸惑いながらも、最後には現状を突破して、先に歩んでいこうとする。例えば「so many people」や「Easy Go」のように、がむしゃらになってでも前へ向かうことをメッセージに盛り込んだ曲も多く、そこでもやはり男の姿が重なる。もちろんエレファントカシマシにはたくさんの優れた楽曲があり、愛情や友情を歌うものや、優しさが込められた作品もある。例えば、荒井由実による「翳りゆく部屋」のカバーは素晴らしく、歌っているのがストレートな男ソングばかりではないのも事実だ。そして、彼らの楽曲の形はどこか昭和的で、どちらかといえば時代の流れからはぐれてしまいそうにもなっている。これには、昭和時代の最後にデビューし、その時々の音楽シーンの潮流から外れることもありながら悪戦苦闘を続け、その結果生き残ってきたエレファントカシマシおよび宮本の影を感じずにはいられない。彼は常に自分自身の心の内に正直なまま、楽曲を書き、それを歌ってきたのだから。驚くべきは、宮本がそうした不器用な自分を隠すことなく、さらには大きく変えることもなく、移り変わりの激しい音楽シーンでバンドが新しいファンを獲得し続けていることだ。その要因には、きっと時代性や、はやり廃りを超越したこのバンド特有の音楽のパワーがあるに違いない。エレファントカシマシの音楽は、多くの人々の心をなお鼓舞し続ける。性別も年齢も、時代性も何も関係なく、思い悩む者の心をわしづかみにして、その背中を強く前に押しながら、彼らのロックは響き渡る。

出身地
Japan
結成
1981年
ジャンル
ロック
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アフリカ、中東、インド

アジア太平洋

ヨーロッパ

ラテンアメリカ、カリブ海地域

米国およびカナダ