

1950年代に生まれたロックンロールだが、若者文化の代弁者として絶頂期を迎えたのは1960年代のことだ。結局のところ、この時代はビートルズに始まり、ブリティッシュインベイジョンの残りのメンバー(ザ・ローリング・ストーンズ、ザ・フー、ザ・キンクス)と共に、暴力や大激動に揺れる世界に爽快な新しいサウンドをもたらす、音楽史における最もアイコニックなアーティストを数多く生み出した。だが、1960年代のロックは単なる気分転換だっただけでなく、戦争や人種差別、さらには意識そのものに疑問を呈する世代の混乱を反映していた。時事的なフォークミュージックと激しいロックンロールの橋渡しの役割をしていたボブ・ディランは、一連の力強い抗議アンセムを披露し、ジミ・ヘンドリックスは、サイケデリアを探究するヒッピーたちのための幻覚作用のあるサウンドトラックを放った。この年代の最後には、Led Zeppelinが圧倒的でブルースの影響を受けたスタイルを用いてヘヴィメタルを発明した。