100 Best Albums
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- 1965年1月1日
- 4曲
- Blue Train (Expanded Edition) · 1958年
- The Complete Miles Davis Featuring John Coltrane · 1957年
- The Classic Albums Collection · 1959年
- The Classic Albums Collection · 1959年
- The Classic Albums Collection · 1959年
- My Favorite Things · 1960年
- Duke Ellington & John Coltrane · 1961年
- Giant Steps (60th Anniversary Super Deluxe Edition) [2020 Remaster] · 1959年
- Someday My Prince Will Come · 1961年
- The Classic Albums Collection · 1959年
必聴アルバム
- ジョン・コルトレーンによって1964年12月9日に録音された『A Love Supreme』(邦題『至上の愛』)は、ジャズがそれまでに表現しようとしてきた音楽における可能性の水準を引き上げた。レコードジャケットには、コルトレーン自身による神への賛美をつづった宗教的な詩が記されており、ライナーノートには、1957年に、これまでのアルコールや薬物などの依存症を克服し、“神からの啓示”を受けたことが語られている。 全4曲の組曲で構成されたアルバム『A Love Supreme』は、オープニングを飾る「A Love Supreme,Pt. 1:Acknowledgement(至上の愛 パート1:承認)」の冒頭から厳粛なオーラが漂っている。コルトレーンは、ベーシストのジミー・ガリソンによるアルバムのメインモチーフとなる4音のメロディを弾き出すまで、呪文のようなテナーサックスの演奏を織り成し、ドラマーのエルヴィン・ジョーンズは、かすかにアフロラテンの色合いを帯びた重層的なポリリズムのビートを繰り出す。その瞬間、このグループのサウンドは、石板に刻まれた聖典のようにジャズの歴史に刻み込まれた。 コルトレーンが、1957年に初リーダー作をリリースしてから40歳でこの世を去るまでの10年間に、ジャズ界で成し遂げたことを考えると驚かされる。『A Love Supreme』は、後に“スピリチュアルジャズ”として知られるようになるジャンルが生まれた歴史的瞬間の記録であり、リスナーが、これ以降にコルトレーンが突き進む世界に、簡潔でありながら完全に入り込むことができるかどうかの分かれ道となる分水嶺的な作品であり続けている。
- 1960年代にインパルス!レコードがジョン・コルトレーンの名を広めようと、ジョニー・ハートマンとのコラボレーションを実現。感情的なレスポンスを誘うハートマンの深いバリトンがコルトレーンのテナーサックスの音色と素晴らしくマッチする、このアルバムのハイライトとして必ず挙げられるのは、Billy Strayhornの"Lush Life"だ。20世紀を代表する名曲を、コルトレーンとハートマンが絶妙なタッチで演奏する印象的なトラックとなっている。さらに"They Say It's Wonderful"や"My One and Only Love"では、独自のフィーリングで曲をアレンジし、実力を見せつけている。フランク・シナトラの豪華なオーケストラバージョンよりもシンプルでクールなアレンジで、そのスタイルと表現力は決してオリジナルに引けを取らないと言えよう。
- 師弟関係にあったセロニアス・モンクとジョン・コルトレーンの共演を捉えた歴史的スタジオ録音。コルトレーンは、1957年から1958年にモンクのグループに参加、NYのライブハウスFive Spot Cafeを中心に多くの熱演を繰り広げた。この作品は、1957年7月、当時のメンバーで録音した3曲に「Monk’s Music」の未発表セッション2曲、「Thelonious Himself」からのアウトテイク"Functional (Take 1)"、同アルバム収録の"Monk's Mood"を加えたもの。最大の聴きどころは、モンク、コルトレーン、Wilbur Ware(B)、シャドウ・ウィルソン(Dr)のカルテットによる"Ruby, My Dear"、"Trinkle, Tinkle"、"Nutty"の3曲。師匠から多くの表現方法を学び、演奏家として飛躍的に成長することで、1960年代初頭から次々に名盤を世に送り出したコルトレーン。このアルバムで、彼の若き才能の片鱗に触れることができる。
- 名演"My Favorite Things"を収録し、自身のレギュラーグループの船出となった記念すべき1枚。1960年、マイルス・デイヴィスのグループを卒業したジョン・コルトレーンは、自身のサウンドを追求すべくレギュラーグループの結成に着手。マッコイ・タイナー (P)、スティーヴ・デイヴィス (B)、エルヴィン・ジョーンズ (Dr) の布陣で、同年10月にアルバム約3枚分にも及ぶ楽曲を録音し、最初に発表されたのが本作だ。初めて自身のグループを率いて、ミュージカルのヒット曲をモードジャズの名曲に変貌させたタイトル曲や、ジャズスタンダードとしておなじみの"Summertime"など、聴き慣れた楽曲を想像と自由を膨らませて表現している。また、このセッションから初めて本格的にソプラノサックスを使用するなど、そのみずみずしい演奏からは、彼の並々ならぬ意気込みを時代を超えて感じることができる。
- 名門Blue Note Recordsに残された唯一のリーダー作。1958年、Prestige Recordsと契約していたジョン・コルトレーンは、Blue Note Recordsの社長から熱烈なオファーを受け、マイルス・デイヴィスのグループで共演していた気心の知れたリズム隊など、自ら当時のお気に入りのメンバーを選んでレコーディングに臨んだ。アルバムタイトルにもなっている3つの管楽器によるブルーなハーモニーが印象的な"Blue Train"、軽快なリズムに複雑な構成とコードワークがスリリングな"Moment’s Notice"など、アルバム全体が創造的エネルギーと心地良い緊張感に包まれている。また、当時20歳になったばかりのリー・モーガンによる、はつらつとしたトランペットにも注目。Blue Note Records屈指の人気盤として、今なお多くのジャズファンに愛聴される珠玉の名演に、入門者もジャズの楽しさを存分に味わうことができるだろう。 このアルバムはHD(高解像度)オーディオ音源で作成されたApple Digital Masterです。ノイズをカットしつつ鮮明さと効率の良さを最大限に活かした、24-bitのオリジナルマスター音源と区別がつかないほどのサウンドクオリティを提供します。
- 2019年
ミュージックビデオ
- 2018年
- 1963年
- 1960年
アーティストプレイリスト
- 20世紀ジャズの巨人。数々の名盤を残したモダンジャズのサックスプレイヤー。
- スタンダードの名演からフリージャズまで、コルトレーンの世界をくまなくたどる。
- 2023年
- セロニアス・モンク & ジョン・コルトレーン
- レッド・ガーランド・クインテット
ジョン・コルトレーンについて
ジャズ・サックス奏者ジョン・コルトレーンはいまだ比類なき影響力を放っている。1926年ノースカロライナ州ハムレットに生まれた彼は1946年に海軍を退役後、フィラデルフィアで彗星(すいせい)のごとく脚光を浴びた。彼はモードジャズやフリージャズの生みの親と評される一方、内面をあぶりだすスタイルと精神世界の追求で他のミュージシャンと一線を画していた。セルフタイトルのソロアルバムを録音したのは1957年だったが、彼の才能はトランペット奏者マイルス・デイヴィスやピアニストのセロニアス・モンクのバンドにおける演奏でも輝きを放った。コード音を敷き詰めるように高速スピードで展開するコルトレーンの即興奏法は、評論家アイラ・ギトラーをして「シーツ・オブ・サウンド(音の洪水)」と言わしめた。次から次へと押し寄せる怒涛(どとう)の洪水のように音をほとばしらせるコルトレーンの技は、1960年の『Giant Steps』で存分に発揮され、新たな境地に達した。1961年にはピアニストのマッコイ・タイナー、ベーシストのスティーヴ・デイヴィス、ドラマーのエルヴィン・ジョーンズとカルテットを組み、モードジャズの決定版『My Favorite Things』をリリース。同年にAtlanticからImpulse! Recordsへ移籍し、インドの伝統音楽やニューヨークに根付くフリージャズに傾倒していった。コルトレーンはその後6年にわたって精力的に活動し、自ら率いるバンドやエリック・ドルフィー、ファラオ・サンダースといった共演者らと刺激的な関係を築いた。また、神性の追求を組曲という構成で表現して世間を驚かせた1965年の傑作『A Love Supreme』を筆頭に、作曲の常識を超えた即興重視のアルバムを次々とリリースした。コルトレーンのこうした探究は、40歳の時にがんで倒れるまで続いたのだった。
- 出身地
- Hamlet, NC, United States
- 生年月日
- 1926年9月23日
- ジャンル
- ジャズ