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即興ピアノソロという新しいジャンルが生み出され、キース・ジャレットの名前を世界に広めるきっかけとなった傑作。ジャレットは1973年、ピアノソロによる完全即興演奏ライブに挑戦した大作「Solo Concerts - Bremen & Lausanne」をリリースした。このアルバムはそれに続く作品として、1975年1月にドイツ・ケルンで録音。当日のキースの体調や会場のピアノのコンディションなど、決して最良の状態ではなかったが、オープニングから美しいメロディが絡み合ってドラマチックに展開し、完成度の高い作品となった。ジャズピアノの歴史を変えたマイルストーンである本作は、世界中の音楽ファンから絶賛され、日本では一部がテレビCMに起用されるなど、現在も新たなファンを増やし続けている。ジャレットは本作を機にアーティストとしての確固たる地位を確立した。