

1969年、ドイツ人ベーシスト/プロデューサーのマンフレート・アイヒャーによって設立。当時、ヤン・ガルバレク、テリエ・リピダルら北欧の若手ミュージシャンの作品や、キース・ジャレット、チック・コリアなど新鋭ミュージシャンのリーダー作を次々に制作し、激しい即興からソロやデュエットによる瞑想的な演奏など、幅広いスタイルを提案した。1975年には、キース・ジャレットのピアノソロの歴史的ヒット作「The Köln Concert」をリリースして、欧州ジャズをけん引する基盤を確立。1984年からは、エストニアの作曲家アルヴォ・ペルトの「Tabula Rasa」を皮切りに「ECM:ニューシリーズ」をスタートさせて、クラシック、現代音楽のジャンルにも進出し、音楽レーベルとして新たなステージに築いた。マンフレート・アイヒャーによる先見性のあるユニークな楽器の組み合わせや、ジャンルや国籍を超えた音楽家の共演など、既成概念に囚われない多様性を重視したプロデュース力と、ノルウェー・オスロにあるハウススタジオ、レインボースタジオでの録音エンジニア、ヤン・エリック・コングスハウク(2019年11月逝去)が完成させた透徹した音空間は、多くの演奏家に新鮮なインスピレーションを与え続けている。ここでは、レーベルの歴史を代表する作品をセレクト。ジャンルやスタイルは違っても、美しいジャケットのアートワークと共に、全ての楽曲の根底に流れるレーベル設立時から変わらぬ一貫したサウンドコンセプトを感じることができるだろう。ちなみにはECMとは"Edition of Contemporary Music"の略である。