

1970年代後半から火がついたバンドブームは1980年代にはますます活発化し、インディーズレーベルの誕生や、バンドの活動拠点となるライブハウスが数多くオープンした。また、1980年代半ばには、原宿のホコ天(歩行者天国)がバンド活動の場としても注目され、その後テレビでバンドをフィーチャーするロックオーディション番組の後押しもあり、人気バンドが次々と生まれていった。この時代、日本のロックは荒削りなサウンドの中にも、純粋さと情熱がほとばしり、鬱屈(うっくつ)としたエネルギーを発散する熱気にあふれていた。多感な時期を迎えた1980年代のジャパニーズロックシーンは、この後、飛躍的な進化を遂げる1990年代へと突入していく。