無理に笑うことはなく、言いたいことしか言わない。そんな正直すぎるスタイルで新たなアイドル像を築くアーティスト、ano。2013年よりゆるめるモ!のメンバー“あの”として活動し、2020年よりano名義でソロ活動を開始。学生時代は不登校になり、ひきこもりの生活を送ったという彼女の表現は、人と違うことや周りの空気になじめないことを個性と捉え、肯定する。既存の価値観を押し付ける世間に怒りをぶつける「普変」（2022年）、心のままマイペースに生きると宣言する「スマイルあげない」（2023年）など、違和感やいら立ちをストレートに伝える歌に並ぶのはダウナーな言葉の数々。それを脱力系のキュートな歌声と軽やかなサウンドでポップに聴かせ、同調圧力を強いる社会で息苦しさを感じている人々にパワーを与えている。俳優／タレントとしても絶大な人気を誇り、2021年よりパンクバンドI'sのボーカルギターとしても活動する。