最新リリース
- 2023年11月15日
- 16曲
- 僕の戦争 - Single · 2021年
- フロントメモリー (feat. ACAね) - EP · 2014年
- ベストかまってちゃん · 2010年
- 夕暮れの鳥/光の言葉 - EP · 2017年
- 児童カルテ · 2019年
- 僕は頑張るよっ (feat. ano) - Single · 2014年
- 「恋は雨上がりのように」 (オリジナル・サウンドトラック) · 2014年
- 英雄syndrome · 2014年
- 幼さを入院させて · 2017年
- 英雄syndrome · 2014年
必聴アルバム
- イメージ以上に高い音楽性を伴ったバンドである。まるで人を食ったような不可思議な名前、動画サイトでの楽曲発表、さらにライヴ中の奇行――と音楽以外の話題のほうが先行してしまったものの、このデビューアルバムに収録されている曲は、いずれも粒揃いだ。その描写は、ビートルズとセックス・ピストルズに最初に触れた時の感動を書いた"ロックンロールは鳴り止まないっ"、疎外感を連ねた"ぺんてる"、"死にたい季節"、"ゆーれいみマン"、学生時代の淡い恋愛感情を込めた"ちりとり"など、中心人物であるの子の、きわめて個人的な思いから始まっているものばかりである。しかしそれ故の切羽詰まった感情表現は、時として透き通ったような爽快さを感じさせるし、どの曲もしっかりとしたフックを持つメロディラインを内在させているのが秀逸。エモーションにぴったりと寄り添う演奏を実践するバンドも、きっちりと存在感を発揮している。の子がスクリームをくり返し、轟音に包まれながら突っ走っていく"学校に行きたくない"での凄絶な迫力は、このバンドの非凡さの突端であろう。リアルな日常では得られない満足を、ネットを介したコミュニケーションでこそ感じてきた若者世代だからこ表現できる、あまりにストレートな心情吐露がここにある。
ミュージックビデオ
- 2023年
- 2023年
- 2019年
- 2018年
- 2018年
- 2018年
アーティストプレイリスト
- ヴォーカリスト、の子の奇天烈なパフォーマンスとロマンティックで赤裸々な曲が注目のロックバンド。
- 2021年
- 2019年
- 2019年
ベストアルバム、その他
- 2023年
- 2015年
神聖かまってちゃんについて
インターネットの空間にリアリティを覚える世代から飛び出したロックバンド、神聖かまってちゃん。2010年代前半、音楽シーンに突如現れ、時代の寵児として注目を浴びたが、その姿勢は以後も変わっていない。の子(Vo/G)は常にネットを介してファンと交信し、喜怒哀楽をぶちまけたり、完成したばかりの曲を発表したりしている。ライブを生配信することも多く、ステージ上でのトラブルやアクシデントがそのまま流されたことも多々ある。そんな生々しい表現ややりとりは、このバンドの本質とダイレクトにつながっている。の子は学生時代に不登校の末に退学した事実や母親を失ったことなどを明らかにしているが、その実体験としての孤独感や喪失感こそが表現の根幹にあって、彼が作詞作曲を手掛ける楽曲の至るところで生きている。このバンドの音楽に惹かれる人は、それらの要素のどこかに共鳴しているはずだ。そして、の子にとっては、自分と世の中を接続するための重要な媒介がインターネットと音楽だった。初期の名曲「ロックンロールは鳴り止まないっ」(2010年)は、そんな音楽の性質が濃厚に集約されている。また、大ヒットしたテレビアニメの主題歌に「夕暮れの鳥」と「僕の戦争」が採用された背景には、同作の著者である諫山創氏がこのバンドのファンであることが大きいという。の子もそのコミックで描かれている世界観と神聖かまってちゃんの表現とは通じるものがあると認めている。重厚なコーラスを持つ「僕の戦争」の圧倒的な緊迫感などは、両者に相通ずる部分に違いない。メンバーの脱退を経て、の子とmono(Key)、みさこ(Dr)の3人組となった彼ら。活動のスケールを広げながら、しかし心の根っこの部分は少年時代のものを残したまま、神聖かまってちゃんは突き進む。
- 出身地
- Japan
- 結成
- 2007年
- ジャンル
- ロック