社会の流れと共に激動の時代に直面することになったマイルスは、本作をもってアコースティック楽器に限定したセッションにピリオドを打つ。つまりそれだけに、本作に注がれたエネルギーは計り知れなく、次のステージへと連なる鍵が随所に仕込まれることになった。中でも表題曲"Nefertiti"において、リードを取るべきマイルスとウェイン·ショーターは積極的なソロを取ることなく、楽曲全体の方向性を左右する空気を読む演奏に留まる。しかしそれこそがエレクトリック·マイルス期の前章となったばかりか、インタープレイへと軸足を移す、ジャズの新たなる時代を暗示する重要かつ明確なアクションとなった。
その他のバージョン
- 1959年
- 2016年
- 1970年
- 1958年
- 1992年
- 1957年
- ウェイン・ショーター
- チック・コリア
- ハービー・ハンコック
- マッコイ・タイナー
- ジョン・コルトレーン
- アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ