1人のアーティストが、1つの楽曲やアルバムによって開かれる真理の扉に気付いたとき、果たしてどんな潜在力を発揮するのか。そのことを雄弁かつ冷静に証明することになった本作では、作者が自身の抱える能力をも超えてしまう。「Bitches Brew」という神秘は、そのようなものとしてしか語れない。具体的には電気楽器の大幅な導入、ポリリズムの多用などが挙げられるが、それはジャズから逸脱したロックでもファンクでも、あるいはアフリカ音楽を起源とするものでもなく、純粋に"サウンド"としてのあり方を追求した産物である。マイルスはこの歴史的1枚をも通過点とし、次なるサウンドを求めさまよう。
ディスク1
ディスク2
その他のバージョン
- 1959年
- 2016年
- 1957年
- 1992年
- 1972年
- ウィントン・マルサリス
- カウント・ベイシー
- Mahavishnu Orchestra
- トニー・ウィリアムス
- リターン・トゥ・フォーエヴァー
- ハービー・ハンコック
- チャールズ・ミンガス