

フリードリヒ・グルダは、ウィーン生まれのピアニストであり作曲家。20世紀を代表する名手の一人で、J.S.バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンなどを得意とする一方、ジャズなどクロスオーバーの分野でも活躍した。16歳で難関ジュネーヴ国際音楽コンクールを制した直後、ウィーン楽友協会の大ホールでデビューリサイタルを行って大成功を収めた。1960年代以降は、イェルク・デームスやパウル・バドゥラ=スコダとともにピアニストの"ウィーン三羽烏"と呼ばれる。1970年代からはジャズに傾倒し、チック・コリアと共演や録音も行った。どの演奏も輝かしい音色と切れ味の鋭い構成力が圧巻だ。