はじめての ドミトリ・ショスタコーヴィチ

はじめての ドミトリ・ショスタコーヴィチ

鉱山で働く父と、ピアニストの母の下に生まれたドミートリイ・ショスタコーヴィチ。ロシア革命直後のペトログラード音楽院でピアノと作曲を学んだ彼は、ストラヴィンスキーやベルクの影響下で作曲家としての第一歩を踏み出した。その後、スターリン政権からの批判と賞賛がめまぐるしく変わる中、作曲技法を巧みに操りながら、オペラ「ムツェンスク郡のマクベス夫人」、交響曲第5番 "革命"、第7番 "レニングラード"、オラトリオ "森の歌" といった傑作を次々に生み出した。1953年にスターリンの死後、創作の中心は管弦楽から室内楽や歌曲にシフト。簡潔な構成の中で十二音技法を用いるなど、新境地を開拓した。