

クリストフ・エッシェンバッハは、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団、北ドイツ放送交響楽団、パリ管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団などの要職を歴任しながら、何十年にもわたってクラシック界に君臨してきた当代屈指の指揮者である。しかし、キャリアの初期においては、彼の師匠であるジョージ・セルと同じように多才なピアニストとして活躍し、20代でヘルベルト・フォン・カラヤン率いるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とベートーヴェンの協奏曲を熱演して、世界にその名を知らしめた。その後は指揮に専念するようになったが、愛してやまぬシューベルトのピアノ曲などを弾き続けているという。ここでは、そんなエッシェンバッハのピアニストとしての音源をたっぷり楽しむことができる。