Mr.Children

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Mr.Childrenについて

Mr.Childrenは1990年代序盤、J-Popと呼ばれるようになってからの日本のポップミュージック界をけん引してきたロックバンドだ。彼らは時代ごとに名曲やヒットソングを生み出しながら、常に野心的なアプローチを続けている。1989年に高校のバンド仲間(4人全員が同い年)を中心に結成され、1992年にメジャーデビュー。当初の音楽性はUKロックの流れをくむ叙情的なサウンドとメロディを持つラブソングが主軸で、1993年にシングル「CROSS ROAD」のヒットによってブレイクを果たす。翌1994年には「innocent world」が高いセールスを挙げ、同年の賞レースでも最高の結果を残した。また当時はプロデューサーという立場がクローズアップされた時代であり、デビュー時から楽曲を手掛ける小林武史の存在が言及されることも多かった。興味深いのは、このバンドの独自性が見え始めたのがお茶の間レベルで知られるような存在になってからという事実だ。ボーカリストでありソングライターでもある桜井和寿は人気バンドの立場になった葛藤を「Tomorrow never knows」で吐露したり、核実験へのけん制を含むメッセージを「マシンガンをぶっ放せ」に込めたりと、シングル曲でも挑戦的な作風を見せていった。こうしたアグレッシブな姿勢の最たるものが1996年発表の『深海』で、ディープな表現を試みた本作は、彼らがリスペクトするU2やピンク・フロイドなどのロックバンドを思い起こさせる一大コンセプトアルバムだった。その後も、例えば2010年の『SENSE』では、先入観なしで作品に接してもらうために発売直前までアルバムのタイトルや収録曲を告知しないという大胆な施策を取った。理想を全うするためには無謀なことも厭(いと)わないバンドなのである。バンドの大きなターニングポイントとして挙げられるのは2002年に桜井が大病を患った時で、以後の作品には生命や生きることそのものを主題にした楽曲が増えていく。日常をテーマにした2007年のアルバム『HOME』などはその代表例だろう。また、小林と桜井が主体となって2005年に始まった野外フェスティバルのap bank fesは、環境保護やエネルギー問題に目を向けてもらうことを目的にしているように、彼らが関わる表現や行動は多くの意味や示唆を含んでいる。こうしたキャリアを重ねることで、ファン層は世代を超えて広がるまでに至った。その高い音楽性はもちろん、挑戦する姿勢や社会に目を向ける意識を決して忘れることがないMr.Childrenは、まさに音楽シーンのトップランナーといえる。

出身地
Tokyo, Japan
結成
1989年
ジャンル
J-Pop
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