安全地帯

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安全地帯について

玉置浩二(Vo)による唯一無二の歌声で、エモーショナルな歌を大きなスケールで表現するバンド、安全地帯。珠玉の楽曲の数々だけでなく、絶妙な信頼関係と卓越した演奏力を誇る、優れた音楽集団としての魅力にもあふれている。1982年にデビューし、1983年のシングル「ワインレッドの心」が大ヒットを記録する。玉置のウェットなボーカルと共に濃密な情感が込められた楽曲が人気を呼び、「恋の予感」(1984年)、「熱視線」(1985年)、「悲しみにさよなら」(1985年)など、デビューから数年のうちに多くのヒット曲が生まれた。当時はテレビ出演も多く、玉置は安全地帯の顔として強く印象づけられた。また、安全地帯の魅力の一つとして、バンドの一体感が非常に高いことも挙げられる。元々、玉置とギターの武沢豊が旭川の中学時代に出会い、1970年代に北海道のアマチュアコンテストの常連だった他のメンバーが集まったのが始まりだった。ハードロックやウエストコーストのロックなど骨太な音を鳴らしていた精鋭たちが一つのバンドとなり、やがて安全地帯の結成へとつながっていく。デビュー前には井上陽水のバッキングを務め、デビュー後はAORやニューウェイブにもアプローチするなど、音楽性の幅を拡大していった。井上陽水とのコラボレーション曲「夏の終りのハーモニー」(1986年)や「じれったい」(1987年)などの楽曲に象徴される、1980年代半ばの玉置の旺盛な創作意欲とバラエティ豊かなサウンドの背景には、バンドとしての確かな下地があった。安全地帯は1988年に活動を休止するが、その後は各メンバーがソロで活動しながら、折を見て集まりバンドとして動くようなペースへと移行した。この過程で玉置はソロでの作品リリースやライブも活発に行いながら、その場に安全地帯のメンバーを招いたり、またソロでの曲を安全地帯で演奏したりと、当初あった垣根はなくなっていった。それだけお互いを認め合い、お互いを必要とし合う存在になったのだろう。1980年代当時は、歌謡的なメロディも歌うこのバンドは果たして歌謡曲なのか、それともロックなのか、ニューミュージックなのか、という議論もあった。しかし時がたち、21世紀になってからは、彼らの音楽は他に類を見ない作品として評価されている。このことは安全地帯がひたむきに音楽に向かってきたことの大いなる証しといえるはずだ。

出身地
Japan
結成
1973年
ジャンル
ロック

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ヨーロッパ

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米国およびカナダ