エリック・B&ラキム

- Don't Sweat the Technique
- Don't Sweat the Technique · 1992年
- ペイド・イン・フル
- Paid In Full (Expanded) · 1987年
- アイ・ノウ・ユー・ガット・ソウル
- Paid In Full (Expanded) · 1987年
- Know the Ledge
- Don't Sweat the Technique · 1992年
- Know the Ledge
- Juice (Original Motion Picture Soundtrack) · 1991年
- Eric B. Is President
- Paid In Full · 1987年
- Microphone Fiend
- Follow the Leader (Expanded Edition) · 1988年
- I Ain't No Joke
- Paid In Full · 1987年
- ペイド・イン・フル[セヴン・ミニッツ・オブ・マッドネス-ザ・コールド・カット・・リミックス] [Seven Minutes Of Madness - The Coldcut Remix]
- Paid in Full (Deluxe Edition) · 1987年
- What's on Your Mind?
- Don't Sweat the Technique · 1991年
- Casualties of War
- Don't Sweat the Technique · 1992年
- Follow the Leader
- Follow the Leader (Expanded Edition) · 1988年
- マイ・メロディ
- Paid In Full (Expanded) · 1987年

Don't Sweat the Technique

1992年リリースの本作は、ヒップホップデュオのエリック・B＆ラキムとして通算４作目、そして最後のアルバムとなった。ヒップホップのゴールデンエイジ、1980年代後半から1990年代にかけて活動していた彼らは、もっとも影響力のあるDJとMCのコンビとしてすでに知られていた。今作も彼らの絶頂期の楽曲が並び、エリック・B特有のソウル／ジャズテイストが効いたヒップホップビートをバックに、ラキムがアグレッシブかつリズミカルなラップを披露。特にラキムのコンシャスなリリックが注目を浴び、"Casualties of War"では湾岸戦争を情熱的に批判し、"What's Going On?"では当時アメリカで麻薬の使用率が急激に上昇したクラックブームについて言及。1990年代のヒップホップサウンドを象徴するだけでなく、そのリリックには社会問題などポリティカルな内容が深く刻まれている。
Paid In Full

ニューヨークのロングアイランドで結成されたDJのエリック・Bとラッパーのラキムによるヒップホップデュオ、エリック・B&ラキムが、1987年にリリースしたファーストアルバム。ラキムはオンビートでパワフルに言葉を吐き出すラップが主流だった時代に、抑えたトーンの渋い発声法をはじめジャズサックスに影響を受けたという隙間を生かした自由度の高いデリバリーとフロウ、それまでのラッパーとは一線を画す言葉選びのセンスと巧みなライミングで、リスナーを魅了。ヴォーカル表現と詩的表現の両面でラップの可能性を飛躍的に拡大させ、後続のラッパーに多大な影響を与えた。ソウルやファンク、レアグルーヴの質感あふれるMarley Marl直系のサンプリングサウンドと、小気味のいいスクラッチを生かしたトラックの完成度も高く、"I Know You Got Soul"や"Eric B. Is President"といったヒップホップクラシックが数多く収録された、掛け値なしの金字塔的作品。