SPIN

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菅田 将暉がアーティストとして奥深さを増していることを示すサードアルバム。2017年にソロシンガーとしてデビューした頃は張りのある力強い歌声が魅力だったが、今回は表現者として、また一人の生活者として経験を積んだ彼の内面が、ニュアンスに富んだ歌声として表れている。作家陣にはVaundy、石崎ひゅーい、小野雄大、佐藤千亜妃、go!go!vanillasの牧達弥ら多彩なアーティストが参加し、菅田自身も多くの楽曲で作詞作曲に携わった。制作に取り組んだ時期の心境として菅田は「振り返りつつ引き返さない そんなことが多かった」とコメントしており、ためらいや葛藤があったこともうかがえる。けれども過去に固執することなく、「スピン」したまま新たな場所へと向かっていくしなやかな心の動きを、絶妙に力を抜いた歌声で表現した。不協和音を効果的に用いた「サディスティックに生きなくちゃ」や、複雑なリズム展開をみせる「エメラルド」など、オルタナティブロック的なアレンジも深みを感じさせる。