群馬県桐生市発の2人組ユニットが多彩なダンスミュージックに触発され、自由な発想を解き放ったフルアルバム。2024年4月に発表された所属レーベルからの独立を経て、4年ぶりとなる本作は、アフリカや中南米でヒップホップやダンスミュージックがローカルな音楽と結びつき、独自の進化を遂げつつある世界の潮流に呼応するかのような作品だ。森のラップ、チョモによる楽曲プロデュースというユニットの表現スタイルはそのままに、既存のマナーに縛られることなく、ヒップホップやダンスミュージックを絵筆のように巧みに使い分けることでフリーフォームな音楽性に結実している。祭ばやしとテクノが融合した「Hacha Mecha」をはじめ、レゲトンのグルーヴを内包したテックハウス「Yoppa Ratta」、アシッドシーケンスが走る2ステップ「Ninja」、ガバテクノとジャングルが交錯する「Let's go」など、太くヘビーなグルーヴを放つ横断的なトラックに対し、森のラップも聴き心地を極めたリリック、フロウで聴き手を高揚させる。その相乗効果から刻まれるスリリングな本作は、挑戦と実験を重ねてきた彼らが確立した唯一無二の個性を示した。
ミュージックビデオ
- 2021年
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