Everything Is Everything

Everything Is Everything

ダニー・ハサウェイのゴスペルを素養としたダイナミックなヴォーカルは、ブルース色が稀薄なため泥臭くならずに伸びやかで開放的だ。その都会的なマナーは、1980年代以降のシンガー像を先取りしたもので、多様性あふれる音楽スタイル同様、先駆的な存在だった。本作は1970年に発表されたダニーのファーストアルバムで、邦題は「新しきソウルの光と道」。クラシックからジャズまで取り込む豊穣な音楽性、内省的な歌詞など、従来のソウルの概念を覆すそのスタイルはまさし"ニューソウル"だった。グルーヴィーなナンバーからポップなラブソング、ジャムセッション風のインスト、ニーナ・シモンをカバーした崇高なゴスペルソウルまで実にバラエティーに富んだ楽曲が並ぶ。