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ソウルファンのみならず幅広いリスナーから本作が愛される理由は、ライブならではの臨場感が奇跡的なまでに真空パックされているからだろう。マービン・ゲイの"What's Going On"のカバーで幕を開け、ラストの"Voices Inside (Everything Is Everything)"まで中弛みは一切なし。フィル・アップチャーチ、コーネル・デュプリーなど、鉄壁の布陣がバックアップする演奏も素晴らしい。観客との熱いコール&レスポンスが展開される強烈なジャズファンク"The Ghetto"、イントロが流れた瞬間に歓喜の悲鳴が上がり、サビでは大合唱になるキャロル・キングの"You've Got a Friend"など、この場にいたかったと思わずにはいられない屈指の名ライブ盤。