

西加奈子:スプリングタイム・サウンズ
Apple Music
自身の最新作『夜が明ける』では、現代日本を生きる若者の貧困に目を向け、まだ光は見えないながらも夜明けを求めて歩きだす青年たちの物語を描いた小説家、西加奈子。彼女は音楽にも造詣が深く、2015年に直木賞を受賞した小説『サラバ!』では、ブルース、R&B、ソウルといったジャンルの楽曲を引用していた。そんな彼女がApple Musicのために作成してくれたこのプレイリストは、音楽への愛と敬意にあふれ、まるで一編の小説のようなストーリーが楽しめる。「最高に跳ね上がったり、胸が苦しくなったり、優しくたやすく翻弄(ほんろう)される春の気分を、夜明けから深夜まで、なぞるように選曲してみました」と語る西加奈子。椎名林檎をはじめミュージシャンの中にも西加奈子ファンは多くいるが、それは西自身が音楽の大ファンだからかもしれない。