マイルス・デイヴィス:ライブ

マイルス・デイヴィス:ライブ

モダンジャズ史上で数々のイノベーションを起こしたトランペット奏者、マイルス・デイヴィス。彼はColumbia Recordsと契約していた1960年代から、プロデューサーのテオ・マセロと組んで、演奏した複数のテイクをつなぎ合わせて完璧なソロ演奏を作り上げたり、トラックの断片を組み合わせて一つの楽曲を完成させたりと、スタジオを作曲の道具として利用した先駆者でもあった。また独創的な即興演奏家だったマイルス・デイヴィスは、モードジャズの名曲として知られる「So What」を猛烈なテンポで演奏したり、1970年代に録音された『Dark Magus: Live At Carnegie Hall』では、ディープなファンクグルーヴを自在に操るなど、ステージ上でさまざまなアイデアを試していた。このプレイリストでは、そんな彼が残した膨大なライブ録音から、“ジャズの帝王”による即興演奏の実験の歴史をたどることができるだろう。