エモ ベスト

エモ ベスト

エモは1980年代半ばのハードコアシーンから生まれ、その後の数十年で、さまざまなジャンルを取り込みながらメインストリームとなった。その発端はワシントンD.C.のDischord Recordsを中心とした音楽コミュニティにあり、Rites Of Spring、Dag Nasty、Jawboxといったバンドが、荒々しいギターと激しいドラムに、パンクやロックではあまり見られなかった繊細な感情を反映した歌詞を融合させていった。1990年代に入るとエモは急速に進化し、イリノイ州のCap'n Jazz、ニューヨークのTexas Is The Reason、テキサス州のAt the Drive-Inなどにより、従来の高速パンクスタイルから、複雑でプログレッシブな演奏へと変化した。そして2000年代初頭、ジミー・イート・ワールドやダッシュボード・コンフェッショナルなどが、メロディ重視のスタイルでメインストリームに進出。さらに、マイ・ケミカル・ロマンス、パニック!アット・ザ・ディスコ、パラモアなどが、演劇的な要素やポップな感性を取り入れることでエモの柔軟性を浮き彫りにし、より幅広い層を引き付けた。