1999年生まれのヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン（本名：Kentrell DeSean Gaulden）は、ルイジアナ州バトンルージュで祖母に育てられた。彼はティーンエージャーのころ、スーパーマーケットで購入したマイクを使ってレコーディングを始め、少年鑑別所の中で初期のミックステープに収められることになる曲を書いた。彼の持つ影の部分はその後もキャリアにつきまとう。2017年発表の『AI YoungBoy』をはじめ、作品ごとに強度を増すミックステープを連発した後、メジャーレーベルと契約を結び、2018年に『Until Death Call My Name』を発表したが、その後に再び逮捕されて道を踏み外す。それでも、彼は同年に『4Respect 4Freedom 4Loyalty 4WhatImportant』を出し、ヤング・サグやKevin Gatesをフィーチャーして、楽曲をチャートに送り込み続けた。彼の音楽は攻撃的でありながらソウルフルでもあり、ルイジアナヒップホップの進化における自然な歩みのように感じられる。それは彼のコラボレーターであるBoosie Badazzや、ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインの顔のタトゥーを入れているKevin Gatesの音楽、さらには、かつてのCash Money Recordsによるシリアスでありながら一緒に歌えるヒップホップクラシックにも通じるものがある。2017年の取材では、彼自身と彼の家族のために成功する上でのプレッシャーについてこう表現した。「俺は見ることもできるし、聞くこともできるし、匂いも嗅げるし、触ることだってできる（良好な状態）」。そして続けた。「（成功できない）言いわけなんて何もできないよ」