Moneybagg Yo

Moneybagg Yoが初めてラップというゲームに参加した時、彼は師匠のヨー・ガッティからかけがえのないアドバイスをもらった。「金ではなく、夢を追いかけろ」。1991年生まれ、テネシー州メンフィスで育ったMoneybagg Yo（本名Demario DeWayne White Jr）は、彼の姉妹たちを養う母親の手助けをするために高校を中退し、持っていたわずかなお金をスタジオでレコーディングするために使った。以来、彼は同時期のラッパーの中で飛び抜けて多作で、かつインディペンデント精神を持ったラッパーの一人となり、年に5つものミックステープを完成させた。その大半にはシングル曲や有名アーティストをフィーチャーした曲はなかったが、それが彼のブレイクをより確かなものと感じさせた。2012年にデビューした彼は、数年後の一連の作品で勢いを増した。それは『Federal 3X』（2017年）と『2 Heartless』（2018年）などに見られる、分厚くとろみのあるトラップに、ストリートの味付けをしたゴスペルとカラフルな言葉遊びを融合させた作品だった。彼は、「Back Then」で満杯のポケットを二段ベッドに例え、「Super Fake」でイヤリングをシャンデリアに見立てた。そして2018年の11月、彼はフューチャー、 J. コール、ジェレマイをフィーチャーした初のオフィシャルアルバム『RESET』を発表。その頃には知名度も上がっていたにもかかわらず、Moneybagg Yoは謙虚であり続けた。その姿勢が彼を際立たせ、そして誰からも親しまれる存在にしている。『RESET』に収録された「In Her Voice」の一節で彼は言う。「ここは自分を見せる場なんだから、正直に言うよ (The fact you here show you down, I gotta confess) ／謝らせてくれ、俺は向上したいんだ (Just let me apologize, I wanna progress)」と。