卓越した技術に裏打ちされた情熱的なピアニズム。自らオーケストラを創立し運営するバイタリティー。反田恭平は、ピアニスト、指揮者、プロデューサーとして、通常一人の人間では成し得ないと思われる多様な活動を、事もなげに行っている。1994年生まれの反田は、モスクワ音楽院を経てショパン国立音楽大学で学びながらピアニストとしての本格的なキャリアをスタートさせ、2015年にはデビューアルバム『リスト』をリリース。2016年にサントリーホールで開催したデビューリサイタルでは、その圧倒的なパフォーマンスで大きな称賛を集めた。一方、2018年には現在のジャパン・ナショナル・オーケストラ（JNO）の前身となる楽団を創立し、2021年の5月には同オーケストラのための会社を設立。クラシック音楽シーンに新風を巻き起こしている。そして同年の10月にはショパン国際ピアノコンクールで第2位となり、国際的な評価を決定付けた。また、2019年にはイープラスとの共同事業で新レーベル“NOVA Record”を設立し、自身のソロアルバムやコンチェルトアルバム、盟友である務川慧悟とのデュオアルバム『Two Pianos』『Two Pianos 2』などの他、務川やJNOのメンバーによるソロアルバムなどもリリースしている。