Anne-Marieは、ダンスミュージックの名コラボレーターとしても、華やかなポップスターとしても、その力強い歌声を世界中に響かせてきた。1991年にイギリスのエセックスで生まれたシンガーソングライターの彼女（本名Anne-Marie Nicholson）は、子供のころからすでにロンドンの世界的に有名なウエスト・エンド・シアターのミュージカルに出演したり、空手の世界チャンピオンになったりするなど目覚ましい活躍を見せていた。そのような野心が、巨大フェスティバルのステージに立つ準備に役立ったのは間違いない。自分が地元の小さな村を飛び出して大成功するとは夢にも思っていなかったが、間もなく彼女はエレクトロニックミュージックシーンの新進気鋭のボーカリストとしてステージを支配することになる。2013年、エルトン・ジョンが創立したマネジメント会社Rocket Musicに見いだされたAnne-Marieは、ダブステッププロデューサー／DJのグループであるMagnetic Manや、ガレージデュオのゴーゴン・シティなどの曲に伸びやかな歌声を提供し、ドラムンベースのヒットメイカー、ルディメンタルからは2015年のアルバム『We the Generation』へのゲスト参加と大規模なワールドツアーでの共演に招かれた。その後もSnakehips、JAMES ARTHUR、ニック・ジョナス、デヴィッド・ゲッタ、ラウヴといったアーティストと組みながら、頼れるボーカリストとして、ソングライターとして名をはせていった。2016年のClean Banditのシングル「Rockabye」はAnne-Marieにとって最大の突破口となった。ダンスホールのスーパースター、ショーン・ポールと共にフィーチャリングされたこの曲は、彼女の甘い歌声と、シングルマザーを励ます遊び心のある歌詞で、マルチプラチナを獲得する世界規模の大ヒット曲になった。そして2018年のデビューアルバム『Speak Your Mind』のリリース以来、ありのままの自分を愛そうと歌う「Perfect to Me」や、Marshmelloとのコラボレーション作で、強気な態度の歌詞が魅力的なクラブヒット曲「FRIENDS」、エド・シーランと共作したノスタルジックなポップラブソング「2002」、Doja Catをフィーチャリングし、若者の感情をつづった心を揺さぶるアンセム「To Be Young」など、数々のヒットチューンを生み出し、そのディスコグラフィは羨望の的となっている。Anne-Marieはソロアーティストとしても、他のアーティストとスポットライトを分かち合うことをためらわない。「コラボレーションってすてきなことだと思うから」と、彼女はApple Musicに語っている。「今後も私がコラボレーションをやめることはなさそう」