UTOPIA

UTOPIA

トラヴィス・スコットの3作目と4作目のソロスタジオアルバムとなる『ASTROWORLD』と『UTOPIA』の間の5年間には、実に多くの出来事が起こった。しかし、ヒップホップやラップミュージックという領域に限って見ても、彼の音楽が新世代のアーティストたちに与えた並外れた影響力を否定できる者はほとんどいないだろう。彼らの革新的なボーカルやプロダクションスタイルは、あからさまにトラヴィスのビジョンに導かれている。彼の商業的成功は少なくとも部分的には、彼が築き上げたフューチャリスティックで異世界的なサウンドとイメージに支えられており、リスナーは彼が次にどんな新たな次元を切り開くかを確かめるために耳を傾けてきたのだ。 したがって、『UTOPIA』への期待はこれ以上ないほど高まっていた。そしてトラヴィスはその期待を裏切ることなく、彼にしか生み出せない作品を届けてみせた。スター性と実験的な芸術性を融合させ、音楽的なマイルストーンへと昇華させた、完全に心を奪うようなアルバムである。冒頭の「HYAENA」におけるブーンバップ的な爆発、「MODERN JAM」のファンカデリックなひずみ、「CIRCUS MAXIMUS」のプログレ的な重低音。いずれも彼がこの作品でどれほど壮大に自身の音の宇宙を広げたかを示す好例だ。「I KNOW ?」や「LOST FOREVER」のような曲に見られるように、彼は今やある種の節度を楽しむ境地に至っているようにも見える。とはいえ、過去の作品にあったマキシマリズム的なスリルから完全に逃れることは、やはりできないのだ。 慎重に隠されたゲスト陣には、多くのスターやスーパースターたちの名前が含まれている。リスナーは答え合わせすることなしに、誰がどの曲に登場しているのかを推測する楽しみを味わえるだろう。ドレイクは「MELTDOWN」で独特のバリトンボーカルを響かせ、プレイボイ・カルティは「FE!N」で見事なマムブル・フロウをほどいていく。そしてBeyoncéが登場する「DELRESTO (ECHOES)」では、彼女自身のダンスミュージックへの再生を想起させる控えめなクラブサウンドの中に、ディーバとしての壮大なエネルギーが宿り、トラヴィスによる最先端のサウンドに包まれながら圧倒的な輝きを放っている。

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