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1991年3月リリースのメジャーデビュー作。当時からその後もライブにおける彼らの代表的な曲となった「ヒバリのこころ」(アルバムと同時にシングルでも発売)を収録している。録音にあたってはテイクを重ね、かなり作り込んだという逸話が残っているが、4人が勢いと若さで奏でる音はラフな味わいの方が勝り、そこにはパワーポップ、そしてビートパンクの要素が色濃く感じられる。かたや草野マサムネが書く楽曲はポップな魅力の中にひねくれた文学少年の心のつぶやきが散見され、ソングライターとしてのただならぬ気配が匂う。たとえばフォーキーなバラードの「うめぼし」は後年カバーされることが多い曲だが、食欲と恋心という2種の願望が渾然一体となった不可思議な叙情性を漂わせているのだ。当時のバンドブームにおいても居場所に困っていたという彼らの特異さと、それゆえの超個性ぶりが表れた作品である。