ディスコやパンクの影響のもとに作られた一枚かといえばさにあらず。ヒットシングル "Miss You" にしてもいわゆるディスコではなく、ヒップホップを取り入れた "Undercover of the Night" (1983年リリース)同様、黒っぽいイカしたロックナンバーだ。アルバム全体を占めるのもスカスカのサウンドで、シンプルでそれゆえにダイナミックなロックへの原点回帰をうたっている。レゲエやファンクに接近した前作「Black and Blue」と比較しても非常にストレートなロックンロールという印象を受けるが、さまざまな音楽的影響を思いのままに操る彼らの音楽性が、より高度で複雑なニュアンスを擁するものへと昇華した賜物(たまもの)なのだろう。ルードでニューウェーブな "Shattered" なんて最高にカッコいい。
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