Memory

Memory

卓越したテクニックを持ったフランスのピアニスト、エレーヌ・グリモー。演奏家としての特徴は、聞き慣れたような作品にも新たな生命力を与えるところだろう。彼女はある時期から、ストーリーを伴ったコンセプトアルバムを制作するようになった。この「Memory」にも彼女自身の選曲によって、郷愁と記憶を呼び起こすような音楽がテーマとなり収録されている。サティやドビュッシーといったフランス人の作品を中心としながら、現代の作曲家であるヴァレンティン・シルヴェストロフとニティン・ソーニーの3つのピアノ曲を取り上げているところがグリモーならでは。過去と現代を結び、アルバムの主題を鮮やかに描き出している。