ワシントン州シアトルを拠点とし、2008年に正式な作品デビューを果たした5人組バンド。同じ高校に通うRobin PecknoldとSkyler Skjelsetがボブ・ディランやニール・ヤングの作品を接点として親交を深め、音楽活動を開始。クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングやザ・ビーチ・ボーイズのBrian Wilsonといった60年代から70年代にかけてアメリカやイギリスから生み出されたハーモニックなフォークやポップを淀みなく継承する彼らは、地元でのライブ活動を通じて評価を高め、2006年にプロデューサーのPhil Ekと制作したデモと最初のEPを経て、2007年に本作の録音に着手。少ない予算と限られた時間の中、レコーディングスタジオやメンバーのアパートメント、地下室での作業を経てアルバムは完成。その後、ツアーを通じてバンドの評判が全米に広がる中、セカンドEP「Sun Giant」を挟んで発表された本作であるが、そんな彼らの実直な活動スタンスは作品のヘルシーな響きとイコールで結ばれている。アコースティックギターのオーガニックな音色と空間を穏やかに満たす美しいヴォーカルハーモニー、そして、純度の極めて高いメロディ。そこにはロックやポップの黄金期に対する敬意が織り込まれており、懐かしさと新しさが矛盾なく同居。その音楽性をして、ゾンビーズからAnimal Collectiveまで、新旧のアーティストを引き合いに出して語られている。
Fleet Foxesのその他の作品
- 2008年
- スフィアン・スティーブンス
- Beach House
- アーケイド・ファイア
- Lord Huron
- アンドリュー・バード
- Beirut