

1980年代英国きっての詩人であり、シンガーであり、過激なアイロニーと知性の持ち主だったモリッシーと、UKギターの系譜に偉大なる足跡を残した天才ギタリスト、ジョニー・マーの出会いが生んだザ・スミスの伝説は、このデビューアルバムから始まった。1984年の作品だけに、ナイーヴなギターポップのメロディの傍らでポストパンクの薄暗い興奮の余韻が漂っている。不安定に裏返るファルセットで吐き出される毒のある歌詞や、極上のメロディをさざめかせる繊細なアルペジオの中に鋭利な切れ味のストロークを忍ばせるギターには、周りを拒絶するようなストイックな美しさが宿っている。「手を組もう、太陽は僕らの後ろから上る」と歌うデビューシングルの「Hand In Glove」は、初めて自分の理解者を得た孤独な青年モリッシーによる、高らかな共謀の宣言のようだ。
このアルバムはApple Digital Masterに対応しています。アーティストやレコーディングエンジニアの思いを忠実に再現した、臨場感あふれる繊細なサウンドをお楽しみください。