パンクの熱狂が急速に冷めつつあった1970年代終わり、その行き詰まった時代の空気を突き破るべく、実験的サウンドを追求するアーティストが次々と登場した。ポストパンクと呼ばれたその新たなムーブメントから登場したのがBauhausだ。1980年リリースの本作は彼らのファーストアルバムで、ノイズロックやサイケデリック、グラムロックの要素が果敢に取り入れられた。パンクの衝動の余韻に再び火を付けようとするDaniel Ashのアグレッシブで挑発的ギターと、ピーター・マーフィのどこか耽美な物語性を感じさせるヴォーカルは、未知のサウンドを追い求める興奮に満ちている。後にゴスロックのイノベーターとして歴史に名を刻むことになる彼らの原点がここにある。
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