

「自分の味がすごく染み込んだアルバムになりました」。anoはセカンドアルバム『BONE BORN BOMB』についてApple Musicに語る。2023年にリリースされた前作『猫猫吐吐』から約1年半ぶりとなる本作。アルバム冒頭を飾る幾田りらとのコラボレーション作「絶絶絶絶対聖域」からラストの「Past die Future」までの12曲を通して、anoというアーティストの感性がより色濃く感じられる。タイトルは“ボンボンボン”と読み、「人はどれだけ見た目をとりつくろっても骨までは変えられない。爆発して肉体がなくなったとしても骨は残る。その骨の部分を見せるだけで、自分の名前がバッと出るような生き方をしたいと思っていて、今回まさにそういう自分が出せた」と、anoは自信を見せる。 俳優/タレントとしても活躍するanoにとって、音楽とは本音を出せる領域だという。「僕は思ったことを言うタイプだけど、普段は意思の強い感情が出やすくて、ピュアなところはなかなか見せられない。でも作詞や作曲をしていると『ああ自分ってこういうことを考えてたんだ』と気付くこともたくさんあって、音楽は自分が生きる上で一番大事なところに引きずり戻してくれる場所だなって思います」。周囲になじめない自分も、矛盾だらけの胸の内も、うまくいかなかった一日も、anoはすべてをさらけ出して歌う。それは時に苦しく、孤独も伴うけれど、譲れない“自分”があるから、安易な近道は選ばない。その覚悟を決めたanoの音楽には、一本筋が通った力強さがある。「自分の音楽はもちろん全部好きだけど、これまではあんまり自信がなくて『ぜひ聴いてください』とか言えなかった。でも今回は、そう素直に言える作品になった」。ここからはanoに、いくつかの楽曲を解説してもらおう。 Bubble Me Face ライブですごい盛り上がる「F Wonderful World」という曲があって、その第2弾を作りたくて、珍しくタイトルから作りました。ここ数年、世間から自分の声を叩かれた。でも僕はそれを職業にしてるし、みんな最初はこの声を違和感として受け取るけど、知れば知るほど僕のファンになってくれる人が多くいたので、サビで「罠罠罠」と歌ってます。 骨バキ☆ゆうぐれダイアリー この曲が一番最後にできたことで、このアルバムが完成しました。歌詞は音楽以外の現場で感じたこと。自分は何かを経験する上で近道をしたことがあんまりなくて、いつも自分が自分として生きられる方の選択をしてきた。それはすごく過酷でしんどいけど、その先に自分の美学があるし、生きざまがあると思う。 愛してる、なんてね。 尾崎世界観さんのメロディに僕が歌詞を付けて、その後ケンモチヒデフミさんが編曲してくれました。編曲でガラッと曲の印象が変わったのが面白くて、今までなかったような化学反応を起こすいい組み合わせだったと思います。 swim in 睡眠Tokyo 「Tokyo」は自分がたくさんいる不思議な街。渋谷のビジョンに自分の顔がバーンと出ていると、うれしいけど、ちょっと怖い。人がいっぱいいるし、物事が流れるように早く動いていて、その波に乗りたくない気持ちもある。信号のリズムに合わせて動かないと死ぬみたいな感覚にさせられるけど、でもやっぱり自分のペースで地面を踏んで歩かないと。「Tokyo」で自由に歩くのは難しいからこそ、踏む一歩に重みを感じます。 社会の窓 クリープハイプのトリビュートアルバムに参加することになった時、真っ先にこの曲を歌いたいって言いました。学生時代から聴いていて、“他人とは思えない曲ナンバーワン”というか、尾崎世界観さん以外で歌えるのは僕しかいないんじゃないかという思いがあった。すごく閉鎖的な曲だと思っていて、それがクリープハイプの良さで、後押しとか頑張れとかじゃなくて、すごく近くにいてくれると感じます。 ハッピーラッキーチャッピー アニメのテーマソングとして、原作に寄り添って書いた曲。すごく言葉にしづらい物語なので、これまでのタイアップの中で一番悩みました。登場するキャラクターそれぞれの気持ちが分かるし、でも「それ分かる」の一言で簡単に片付けられないし、複雑ではあるけど全員の顔が浮かぶようにしたかった。自分が学生時代の時に抱えていたものも思い出して、それも書けたらと思っていました。 YOU&愛Heaven めちゃくちゃ衝動的に書いた曲。毎日仕事をして寝る時間もあんまりなくて、止まったら全部終わっちゃうんじゃないか、自分が全部なくなってしまうんじゃないかっていう恐怖心がある。ライブツアー中も使命感みたいなものに駆られてウワーッとなって、そんな時に苦しい苦しいと思いながら半日で書いた。メロディも言葉もどんどん出てきて止まらなくて、忘れないうちに書かなきゃという感じでした。