共犯者 (50th Anniversary Remastered)

共犯者 (50th Anniversary Remastered)

1988年、新たなフェーズへと突入した矢沢永吉。そんな彼の姿が反映されたアルバムである。前年で毎年続けていた新作アルバムの発表を一段落させ、所属レーベルは東芝EMIのEASTWORLDに移籍。ここから彼は国内の音楽シーンを見据えるようになる。録音は初のロンドンで行い、アレンジャーとして起用したジョージ・マクファーレンとJim Williamsを筆頭に、参加ミュージシャンも多くがイギリス出身。矢沢が親しんだビートルズの生まれた国での制作は新鮮だったのか、全体的にシンプルでありながら、やや湿り気と重い質感を持つロックサウンドが展開されている。CMタイアップとなったアルバムタイトル曲や「くちづけが止まらない」、横ノリの「ニューグランドホテル」では“和”な矢沢節がさく裂。また、山川啓介の作詞による、故郷を思い返すようなスローナンバー「ひ・ろ・し・ま」など聴きどころは多い。この後、初の東京ドーム公演を成功させるなど、国内での活動の基盤をあらためて固めた時期だからこそ生まれた力作だといえる。

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