MC ジン：毎日が春節

リアリティー番組『The Rap of China』ではマスクをしていたことで有名な"ヒップホップマン"は、中国系アメリカ人ラッパーとして初めて全米アルバムチャートを制した。香港出身の両親の間にマイアミで誕生したジンは、ラッパー／ソングライターとして、アジアとアメリカの両方で成功をつかんだ。 アジア系アメリカ人として、ジンは2つの世界の最上なものを生かしつつ、中国系のルーツを忘れることはない。「子どもの頃、毎年春節は特別な時間だった。僕はマイアミ育ちで、当時のマイアミには大きな中華系コミュニティーがなかったんだけど、それでも春節が近づいてくると、エキサイティングな雰囲気が感じ取れるんだ」と語る。 「料理も大切だし、もらったりあげたりを楽しみにするのも大事だ。そして何よりも、春節は家族のためであり、新年の健康と繁栄を祝福するためのものなんだ」。 「うちの家族にとって、間違いなく何よりも重要なのは、全員が出席を期待される夕食の集い。お祝いを始めるにあたっては、昨年からのネガティブなヴァイブスをすべて除去するという意味で、家中をきれいに掃除するんだ」 。 音楽についてはどうだろう？ 「ちょっと偏っているかもしれないけど、春節の究極のテーマソングは僕自身の楽曲"Chinese New Year"と言わざるを得ない。僕にとって、あの曲はいくつかの意味で特別なんだ。実際の祝日についてというよりも、自分のアイデンティティーに誇りを持つことについて歌った曲なんだよ。だから、核心にあるメッセージは、僕にとっては毎日が春節だということ」。 世界中のヒップホップ、R&B、ロック、ポップスターたちによるヒット曲を見つけて、リスナーはさぞ喜ぶことだろう。「基本的には、祝福や楽しい時間、家族や希望といった春節の主なテーマをとらえた楽曲を選んだ。プレイリストを"毎日が春節"と名付けたのは、僕にとっては毎日が家族や愛のお祝いであるべきだと思うから」。 ジンはリスナーに最高の健康を願っている。古いことわざにあるように、最大の富は健康なのだ。「春節に限らず、僕が大好きな願いごとは"Sheng Ti Jian Kang"で、文字通り健康体を持つということを意味する。すべての料理やお祝いや伝統は別にして、春節は人生で最も重要なことを祝うものだと思う。つまり究極的には、健康と自分や愛する人たちの幸福なんだ」 。