椅子樂團:2021年も進み続けよう

椅子樂團:2021年も進み続けよう

Apple Music

「2020年を乗り切ったんだから、僕らに残された道は前進のみだ」と、椅子樂團(The Chairs)のボーカル/ギタリスト、ZhongはApple Musicに語る。2018年のシングル「Rollin’ On」は、かつてソーシャルワーカーとして、経済的に不利な立場にある病気の人たちの世話をしたことがある、バンドのもう1人のボーカリスト、Jinの経験を反映させた楽曲だ。ありのままの現実を受け入れることを歌った陽気なナンバーで、今回のプレイリストのテーマにぴったりの一曲だ。「人類には、まだたくさんの美しい側面がある。新年にはそういった面をもっと見ることができるといいなと願っている」

不確実な出来事に満ちていた2020年。椅子樂團も、アメリカ、オーストラリア、日本、韓国でのツアーの中止を余儀なくされたが、リアリティ音楽番組『The Big Band 2』に出演し、存在感を示すことができた。土壇場での旅だったが、曲作りにも多くの時間を費やすことができ、災い転じて福となった。「アルバム(『Real Love Is…』)に収録した曲『給 來自月球的L』は、隔離期間中に作られたんだ。僕らはコンテストに参加するために北京に行って、20日間は隔離されていた」と、Jinは語る。

フォーク調のストリングスや愛にまつわる歌詞などで知られる彼らは、そのインディーサウンドにレトロなロマンティシズムのテイストを取り込んだ。今回選曲してもらったプレイリストからは、バンドがシティポップやラップ、ポップロック、インディービートなどの影響を強く受けていることが分かる。SesoneonやCAR, THE GARDEN、Lucky Kilimanjaroなどを含む、韓国と日本のソウルフルなアーティストたちは、Zhongの最近のお気に入り。一方のJinは姚莉を選び、1940年代や1950年代のC-Popサウンドへの感謝を示している。ベーシストのBensonは、クリエイティブな影響を受けたアーティストとしてVulfpeckの名を挙げ、最近のお気に入りからはGARNiDELiAと緑黄色社会を選んだ。「プレイリストは、何気なく洗濯物を畳んでいる時や、車を運転している時、シャワーを楽しんでいる時などに流すものだろう? リラックスできるものであるべきなんだ。伴奏のようなものだよ」とJinは語る。

彼らは新年をまさにそんな風に過ごしたいと言う。「ただ家に帰りたいんだ。ほっとするような料理を食べて、家族と一緒に休暇を過ごしたい。もしかしたら、旅行もね」とZhongはツアーやライブで家を6か月も空けた後に迎える新年への願いを語った。「Apple Musicのファンにも平和な新年を願っている。みんなの願いが叶いますように」と、Jinは彼らの楽曲「樹屋」からの一節を引用してコメントした。