

☞ いまおそらく一番雨が似合う音楽でしょうね。King Kruleの最新アルバム「The OOZ」。ダークでクールでめっちゃジャジー。Pitchforkで9.0。最高です。そのほか、セイント・ヴィンセント、スフィヤン・スティーヴンス、ベルセバ、さらにはトレント・レズナーによるジョン・カーペンター・トリビュートなど、音楽好きには聴き逃せない新譜・新曲が目白押しでございます。アシッドフォークの世界でカルト的な人気を誇る女性シンガーソングライターのリンダ・パーハクスが、パット・サンソンやネルス・クライン、グレン・コッチェなどのウィルコ周辺人脈からジュリア・ホルターあたりまでを参集して制作した新作もなかなか。と、ジャズとアフロビートを融通無碍に行き来する、ナイジェリアの至宝トニー・アレンの最新アルバムも最高です!【Updated 2017.10.16】|☞ めっきり秋らしくなった今日この頃、選曲が心なしかメランコリックになっているのは、選ぶこちらの心持ちのせいなのか、リリースされる曲のせいなのか。今週はNYで活動するコリアントラックメーカー+シンガーのヤエジ嬢のクールなトラックから。「クゲアニヤ、クゲアニヤ」というリフレインがなんともヒプノティック。ベルギー発の注目のシンガー、メラニー・デ・ビアジオ、気鋭のR&Bシンガー、ケレラ、さらにはエレクトロSSWの異才ケイトリン・アウレリア・スミス、キューバの新世代姉妹イベイーなど、今週も相変わらず女性アーティストの真摯で大胆な表現が目をひきました。そのほか社会派吟遊詩人ビリー・ブラッグがシャーロッツヴィルの事件を受けて、極右のデモ隊と笑顔で対峙したある女性の勇気を讃えた曲をリリース。音楽家は時代の語り部であり、ジャーナリストでもあるわけですね。と、今週はシカゴを拠点に活動するラッパーのSminoの新曲が投下されたのですが、Apple Musicでは未配信ということなので、今年リリースされた関連曲をこの機に入れておきました。人懐こいラップとそれに絡まる変幻自在なコーラスが素晴らしく、こりゃR&Bの新しい様式かもと感じ入った次第。要チェックかなと。【Updated 2017.10.09】|☞ 弱冠20歳UK出身のトラックメーカーIglooghostがBrainfeederからデビューアルバムをドロップ。そのなかからとりわけパラノイアックな1曲から、今週はスタート。ついで、異色の女性R&Bシンガー、スーダン・アーカイヴス、見た目も歌声もパンチありすぎのリジー、さらに、デミ・ロヴァート、マイリー・サイラスといった元子役アイドルの活躍も、あながちバカにしたものではありません。とりわけホンキートンクなギターサウンドを基調としたマイリーのアルバムはユニークな1枚。彼女のバックボーンにあると思われるカントリーの語法(親父さんは有名なカントリーシンガーなので)をベースにしたサウンド(ここにセレクトした曲はそうした色合いは強くないですが)と「パンセクシャル」を自称するマイリーの中性性が絶妙に折り重なって不思議な世界観をつくりだしています。ベン・フロスト、フォーテットといったエレクトロの鬼才も、実力に違わぬ聴きごたえのあるアルバムをドロップ。とりわけフォーテットの新譜は、どこを切ってもチルで素敵ですね。そして。根っからのファンカデリック・ファンである編集長から、デトロイトDJによるリミックス盤が出るので「入れとけ」というお達し。Moodymannによる名曲「Cosmic Slop」のドープなリミックスが絶賛配信中。これまた、たまらんですね。【Updated 2017.10.02】|☞ また更新が遅れました。ほんとは、毎週月曜に更新です。今週はブレイク必至のSSW、ニルファー・ヤンヤ嬢の、キュートな新曲から。ついで、ナイジェリアのシンガーMr. Eaziと組んだメイジャーレイザーのバウンシーメロウなチューンの素晴らしいこと(Diploがアフリカを語ったインタビューを、wired.jpで近日公開!)。そのほか、ジェネ・アイコの珠玉のサイケR&Bアルバムから、とろとろな一曲を。変幻自在なシド、日本発のエレクトロニカの旗手サファイア・スロウズ、Rhyeのメンバーが関わるGeneseaと気持ちいい楽曲が揃うなか、異彩を放つのはシアトリカルで文学的な独特R&Bを披露するベンジャミン・クレメンタイン。なんともアクの強いコッテリした味わいですが、これは病みつきになりそうです。【Updated 2017.9.28】|☞ 少しサボりすぎました。夏も終わったので、そろそろ本腰入れてアップデート、ということで今週は一気に13曲、きっかり1時間分追加しました。今週は、とにかく女性アーティストが気を吐いてます。SZAをフィーチャーしたロードのリミックスにはじまり、ラプソディ、プリンセス・ノキアといったフィーメールラッパーが快調、ソウル・ゴスペルの重鎮メイヴィス・ステイプルのシングルも極上ですし、ベックとのタッグで帰ってきたシャーロット・ゲーンズブールも最高。そして、ビョーク!ついにニューアルバムから新曲投下です。そのほかアフリカ特集にちなんで、アメリカンアフロビートの雄アンティバラスと、Shabazz Palacesのプロデュースでユニークなアフロポップをつくりあげたピエール・クウェンダースもエントリーしておきました。それと!今週の秘かな注目曲は、アメリカンニューカラーフォトのレジェンド、泣く子も黙る伝説的写真家ウィリアム・エグルストンのアルバム!? 「写真をやってなければ音楽家を目指してた」と語る御大の謎のバロック風即興曲、自分でオルガン(シンセ?)弾いてるみたいですが、これはなかなかヤバいです。企画を実現したレーベルSecretly Canadianの慧眼に、まずは拍手!【Updated 2017.9.18】|☞ しばらくお休みしてしまいました。「これは!」というめぼしいリリースが見当たらず……夏場ってのはこんなもんなんですかね。で、8月も終わりに差し掛かってきたところで、再び動きが出てきました。何よりもテイラー・スウィフトの新曲が、各方面で話題ですね。wired.jpでも、ほどなくこの新曲についての解説記事が出る予定。そのほか、地味ながら聴きごたえのある新曲が各方面から投下されてますが、今週のおすすめは、ともに違った意味でソウルフルな、ウータン・クランとジュリアン・ベイカーの新曲でしょうか。個人的には、やっとリリースされたThe War on Drugsのアルバム「A Deeper Understanding」が好きすぎてひたすら連続再生の日々。Pitchforkの採点は8.7でございます。【Updated 2017.8.28】|☞ アフリカ熱がまだまだ続く『WIRED』編集部からの今週のイチオシは、なんと言ってもアトランタ生まれナイジェリア育ちという異色の経歴のシンガー兼プロデューサーDavidoの新曲。アトランタの気鋭ヒップホップデュオRae Sremmurdと共演した注目作。これまた注目の女性アーティストQuinはSydとの共演曲を、さらにビヨンセやファレルの作曲家として頭角を現しつつあるR&BシンガーNstasiaはVindata + Skrillexとのコラボ曲をリリース、と期待のニューカマーが気を吐くほか、Yahyelも熱のこもった新曲を発表。DeerhoofとJordan Rakeiはアルバムのリリースがただただ楽しみ。さらにFour Tetの新曲の涼やかさと来たらどうですか!暑い日が続きますが、どうぞみなさまご自愛くださいませ。【Updated 2017.8.8】|☞ 今週はなかなかに充実の新曲群。Charlie XCXからアメリカーナの巨匠ランディ・ニューマン、エレクトロニカの鬼才ベン・フロストのS・アルビニとのコラボEP、ミック・ジャガーのTame Impalaリミックスに、ザ・キラーズ、元B-52'sのシンディ・ウィルソンのウキウキするよなポップス。ジェシー・ウェアの情感たっぷりの新曲も素晴らしい。とにかく非常ヴァラエティ豊か。ちょっと前に出た作品ですが、弊誌編集長が、偏愛するアルフレッド・ビーチサンダルがSTUTSと組んだEPから1曲どうしても入れろと仰るので、夏らしいおしゃれバラードをセレクトしてみました。【Updated 2017.7.31】|☞ 夏休み、というわけでもなかったのですが、2週ほどお休みしてしまいました。なぜか新着音源が振るわない7月後半です。そんななか、アフリカ特集を9月に控えて、アフロ熱が高まっている編集部ではナイジェリアのスターWizkid「Sounds from the Other Side」がヘビロテ中。そのほか、Tyler, the Creator、Holy Fuckの新作、異形のノイズサンバジャズユニットMeta Metaに、OPNの新配信曲と、骨のあるニューチューンを揃えてみましたが、今週の一番のおすすめと言えば、フィラデルフィアのSheer Magと、ナッシュビルのRepublican Hairのダサく鬱陶しいファンクロック。いけてない暑苦しさがいっそ夏向きで非常にゴキゲンなのです。【Updated 2017.7.25】|☞ 今週は派手なリリースが控えめでしたが、渋く聴き応えのある作品が並びました。Toro y Moi、Rhyeが圧倒的にオシャレ。Haimのアルバムは、前作に引き続きゴキゲンなポップスが満載です。また、Joey Bada$$が一気に3曲シングルをドロップしたほか、Jay-Zの傑作「4:44」がApple Musicにお目見え。最新ブラジル音楽をコンパイルしたJohn Armstrongのアルバムからは、ダーティサンバ・シーンの重要人物Thiago Françaのクールなファンクチューンを。【Updated 2017.7.10】|☞ The National、Mogwai、St. Vincent、Tyler, The Creatorなどがこぞって新曲発表した先週。それぞれに異彩を放ったビッグネームを押して、絶賛を集めたのは新人シンガーソングライターのモーゼス・サムニー。ソランジュやジェームス・ブレイクなどがラブコールを送る注目株のデビュー作は、ボン・イヴェール擁するレーベルJagjagwarからリリース。そのほか、DeerhoofとMidnight Sisterのねじれたポップチューンが、個人的には、どハマりでした。【Updated 2017.7.03】|☞ 注目音源が満載の今週、ヒップホップの奇才ヴィンス・ステイプルズ、エレクトロニカの鬼才ローレル・ヘイロー、Wilcoのジェフ・トゥィーディーが聴きごたえのあるニューアルバムをリリース。かのサンダーキャットの兄弟でThe InternetのメンバーKintaroのEPや、NYの新人ラッパーMaliibu Mitchやインディクラシック・シーンを代表するヴィオラ奏者ナディア・シロタが新曲を発表したほか、遂にプリンスの「パープル・レイン」のデラックス・エディションが未発表音源満載で登場。ラフなデモ音源であっても殿下のほとばしる才能に耳が釘付け。のちに「グラフィティ・ブリッジ」に収録されることになる名曲「We can Fxxk」、10分にわたるめくるめくワンコードジャムをご堪能あれ。【Updated 2017.6.26】|☞ 今週はややロック寄りの選曲。マーク・ロンソンがプロデュースを手掛けたQueens of the Stone Age、S・アルビニ御大によるThe Cribsなど、ジャギジャギしたギターサウンドがカッコいいです。異能のマルチリード奏者コリン・ステットソンのハードコアメタルバンドEx Eyeもヤバいですね。メタルとバリトンサックスの驚くほどの相性の良さ。と、ジャーマンロックのレジェンドCANのシングル集からも1曲。18分以上ある原曲を4分に約めて何の意味があるかと思いつつも、一応。名曲。【Updated 2017.6.19】|☞ カンヌ国際映画祭でサウンドトラック賞を受賞した映画『Good Time』。手掛けたのは鬼才Oneohtrix Point Never。先行シングルとしてイギー・ポップをフィーチャーしたダークなバラードを投下。その他、今週は期待のR&BシンガーSZAのアルバム『Ctrl』が話題のほか、スフィヤン・スティーブンスとニコ・ミューリー、ブライス・デスナーによるアルバム『Planetarium』、注目のドリームポップバンドCigarretes After Sexのアルバムなどが話題。いずれも聴きごたえたっぷり。Waxahatcheeのニューシングルは、激しくも切ない、何度も聴きたくなる良い曲です。【Updated 2017.6.12】|☞ ワケあって1週飛ばしてしまいましたので今週は多めに10曲をエントリー。「OK Computer」の20周年記念盤から未発表曲がリリースされたほか、アーケイド・ファイアの待望の新曲、ケンドリックのラップが凄まじいFutureのリミックスなど注目曲が目白押しですが、Major LazerのEPと、リトル・ヨッティーのアルバム「Teenage Emotions」がとりわけゴキゲンでした。エチオピアジャズのレジェンド、ASTATKE MULATUの復刻から1曲、アルバムが待たれるBaio、Nilüfer YanyaとThe War on Drugsからも1曲ずつ。【Updated 2017.6.05】|☞ 渋くもかわいいセリーナ・ゴメス。聴いてみたら案外悪くないハリー・スタイズ。手堅くクールなライムのヴィンス・ステイプルズ等々、今週も聴き応えたっぷりの新曲群。なかでもとりわけ異彩を放つのはシカゴ・フットワークシーンの注目株Jlin(ジェイリンと読む)の最新作です。トライバルでぶっ飛んだトラックが満載のアルバム『Black Origami』は必聴です!と強く申し上げておきたい。と、ずっと紹介したくて機を失してた、ダウナー・ドリームポップバンドCigarettes after sexの1曲を紹介。ラナ・デル・レイの最新曲「コーチェラ」がダメすぎて、そう言えば、と紹介しそびれていたのを思い出したのでした。アルバム楽しみです。【Updated 2017.5.22】|☞ アメリカ・インディロックの雄The Nationalが新曲をドロップ。前作のマイルドなアメリカーナな気分からは一転、エッジーなギターが印象的なポップな1曲です。アルバムが待たれるローレル・ヘイロー、Mount Kimbieの新曲に参加のミカチュー、This is the Kitの名で活動するケイト・ステイプルズなど、奇才女子の奇才っぷりが際立ったセレクトとなりましたが、XL Recoridingsの創始者リチャード・ラッセルによるニュープロジェクト「Everything is Recorded」、Fleet Foxesの新譜も渋く良いです。と、コーネリアス! しみじみと聴き入ってしまう新曲は、ギターが何やらエモいですね。11年ぶりのアルバムは、6月28日発売です。【Updated 2017.05.15】|☞ 今週も1日遅れのアップとなってしまい、申し訳ありません。さらに、先週に続いてハイムの新曲で申し訳ない。とはいえ、これぞ期待していた「ハイム節」とファン納得の1曲を公開してくれました。ほかGrizzly Bear、LCDサウンドシステムの新曲、ルーファス・ウェインライトの極上のスティーヴィー・ワンダーのカバー、フォークギターの異才ジェームス・エルキントンのソロ作と、充実のリリースが目白押し。先週ようやくリリースされたアイスランドの天才アウスゲイルのアルバムは、期待に違わぬ出来でしたので、改めてエントリーしました。必聴です。【Updated 2017.5.09】|☞フェニックスとハイム。新作が待ちに待たれた2組が、ともに新曲を投下。期待にたがわぬ変わらぬクォリティでアルバムがますます楽しみに。また、4月に一周忌を迎えたプリンスの膨大にあると目されるペイズリーパークのアーカイヴから遂にオフィシャルリリースが開始。『パープル・レイン』のデラックスエディションから放出された未発表スタジオ音源は、狂ったシンセがたまらん1曲。このほか11分に及ぶThe War on Drugsの大作、スフィヤン・スティーブンスの美しいミニマリズム、Sigur Rosのヨンシーがエマ・ワトソン主演のネットディストピア映画『ザ・サークル』に寄せたエレクトロバラード、さらに抽象ヒップホップの俊英Shabazz Palace、アヴァンロックの正統的継承者Palmの新曲など、注目曲が目白押し!【Updated 2017.5.01】|☞ 今週はわけあって1日遅れの更新。Chance the Rapperの盟友として知られるDonnie Trumpetによる新ユニット「The JuJu」の新作が、いわゆる“ニューチャプター“以降のジャズのなかでもユニークなサウンドを聴かせてくれて興味深いです。完全にジャズロックといった体のFloating Pointsの新曲も面白いですし、カマシ・ワシントンの13分に及ぶニューピースも相変わらずの熱さです。と、ややジャズ風味に寄った今週ですが、Sylan Essoの新譜も楽しみです!【Updated 2017.4.24】|☞今週はコーチェラ・フェスティヴァルに出張中の担当が現地から更新しております。2日目が終わった時点で印象深かったライヴを披露してくれたアーティストをセレクトしてみました。現時点でのベストライヴ3本をあげるなら、ひとまずFather John Misty、Bon Iver、Nicholas Jaarでしょうか。もちろん明日最終日には、新譜を投下したばかりのケンドリック・ラマーが控えております。これは期待するなという方が無理でしょう。【Updated 2017.4.17】|☞4月7日にリリースされたFather Misty Johnの新作『Pure Comedy』が話題。エルトン・ジョンの全盛期を思わせる奥行きのあるアルバムは聴き応えたっぷりです。その他、Nick Hakim、Timber Timbre、Son Lux、Mount Kimbieと、ちょっとモヤのかかったメランコリックな新曲が揃いました。春らしいといえば春らしい、かもしれません。【Updated 2017.4.10】|☞6月にリリースされる予定のalt-Jの新譜が何よりも楽しみですね。そのサウンド、まさに孤高。ベテランシューゲイザーSlowdiveのメランコリックな新曲も美しいほか、スフィヤン・スティーブンスがニコ・ミューリー、The Nationalのブライス・デスナーらと組んだエレクトロ+宇宙な新作も期待大。そしてもちろん、ケンドリック・ラマー。2週続けての新曲。これまた必聴。【Updated 2017.4.03】|☞ 先週末にケンドリック・ラマーの新曲が登場。Zaynのアフリカン・テイストが心地良いほか、ルシャス、エイミー・マン、アウスゲイルが安定感のある佳曲を投下してくれました。インディ・クラシックに片足を突っ込んだ幽玄なるチェンバーフォークといった趣のジュリア・ホルターの新作ライヴは何より注目。と、クラシックの老舗レーベル「ドイツ・グラモフォン」に入り込むチリ・ゴンザレスの動きも気になりますね。【Updated 2017.3.27】|☞ 先週はファイストとフランク・オーシャンの新曲が何よりも話題でした。2-3月のヒップホップの秀作から入れそびれていたTaylor Bennett、Murs、Jonwayneらの作品を遅ればせにセレクトしたほか、SXSWで取材しライヴも観てきたSpoonも再度リスト入り。地元オースティンでのライヴはとにかく素晴らしかったのです。ドラムのジム・イーノ氏のインタビューをwired.jpでほどなく公開しますのでお楽しみに!【Updated 2017.3.20】|☞ アイスランドの鬼才ヴァルゲイル・シグルドソンの極めてクラシカルな作品は「エレクトロニック」で、ゴンザレスとジャーヴィス・コッカーの作品が「クラシック・クロスオーバー」に括られているのを見るにつけ、もはや「音楽ジャンル」って意味があるんだろうか、という気になりますね。ブレグジットへのひとつの答えとしてのSleaford Mods、「自由な国はフリーローダーばかり」と歌うジョーイ・バッドアス。時代性を映した曲にジャーナリズムとしての音楽の有効性を強く感じます。【Updated 2017.3.13】|☞ Anohni、Arca、Lordeらの新曲にまずは聴き入ってしまいますが、ここでは忘れられた名ギタリスト、ブルース・ラングホーンのトリビュート盤に注目。鬼才ローレン・コナーズがコンパイルした高い先鋭性・批評性をもったアルバムです。またドラマ『高い城の男』に寄せてドラマの舞台設定となる「1962年」をテーマに、デンジャーマウスとサム・コーエンが制作したアルバムも期待大。豪華アーティストによる極上のオールディーズカヴァーが楽しめる作品となりそうです。【Updated 2017.3.06】|☞ ダブ界の巨匠A・シャーウッドによる壊れた「戦メリ」をはじめ印象に残る新着曲が目立った先週ですがDirty Projectorsの新作がなんといっても素晴らしかったですね。元祖シューゲイザーRideの新曲も往年のファンには嬉しかったかもしれません。【Updated 2017.2.27】|☞ 2月13日に発売された雑誌『WIRED』最新号「サイエンスのゆくえ」はお読み頂けましたでしょうか?「科学は苦手!」という方に特に手に取っていただきたい号です。その読書のお供にヒップホップ、オルタナフォーク、オーストラリアの即興トリオ、そしてイスラエルジャズの俊英、それぞれの新譜からチルなアイテムをセレクト、リスト冒頭に追加しました。と、カメルーン出身NY育ちのLaetitia Tamko嬢率いるVagabonはちょっと楽しみなバンドですね。【Updated 2017.2.20】|☞ 「アイデアとイノヴェイション」をテーマに日々発信を行っている『WIRED』は、音楽の世界こそ最先端の「アイデア」と「イノヴェイション」に満ちた場所だと考えてきました。いち早く「未来」の手触りを届けてくれる最新音源をお届けするプレイリストは、毎週ちょっとずつ更新していきます。【Updated 2017.2.13】| Artwork by Jason Evans