はじめての ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

はじめての ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

ハイドンやモーツァルトが作り上げた古典派音楽を、さらに拡大し、発展させたルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン。怒涛の勢いで作品を発表し続けた彼の57年間の生涯は、音楽界の革命児の名にふさわしいものだった。若いころは即興演奏を得意とするピアニストとして名を馳せたが、30歳前後から次第に聴力を失ったために作曲活動に専念。9曲の交響曲、32曲のピアノソナタ、16曲の弦楽四重奏曲といった傑作を多数残し、後世の作曲家に大きな影響を与えた。後期には、その作風はいよいよ独創性を増し、伝統と革新、複雑さと単純さ、厳格さと抒情性といった相反する要素が次々にぶつかり合い、ロマン派の扉を開く重要な役割を果たすことになった。