チェロ奏者として絶大な存在感を放ったムスティスラフ・ロストロポーヴィチ。バロックから現代音楽までの幅広いレパートリーをこなし、卓越した技術と表現力をもつ演奏家である。フレージングの正確さ、音色の豊かさ、チェロの可能性を最大限まで生かした表現など、非凡な才能を惜しみなく発揮した。このプレイリストでは、バッハの「Cello Suites」をはじめ、さまざまな作曲家によるチェロ協奏曲を中心に、管弦楽曲やタンゴなどを交えながら紹介。時に雄大に、時に物憂げに、そして時に艶やかに歌うチェロの響きを存分に楽しんでほしい。