

ニューヨークのブロンクスに生まれ、10代の頃からその圧倒的な演奏技術で頭角を現した、現代を代表するピアニストの一人、マレイ・ペライア。キャリアを通して様々な音楽家との出逢いに恵まれていたが、なかでもパブロ・カザルスとウラディミール・ホロヴィッツという2人のマエストロとの交流は、彼に多くのインスピレーションを与えた。優美かつ繊細、それでいて抜群の存在感がある響きは世界中の観客を魅了してやまない。コンチェルトやカルテットでもそれは失われることなく、むしろその透明感はひときわ光り輝く。真摯に音楽と向き合うペライアの愛と温もりが感じられる演奏をじっくりと堪能しよう。