

カルロス・クライバーが指揮をする、という話題が出ると、会場が世界のどこであろうと、そのコンサートを聴きに行こうとするファンが大勢いた。1930年ベルリン生まれ。アルゼンチンで育ち、音楽教育を受けた。父親の名指揮者エーリヒ・クライバーは、カルロスが指揮者になるのには反対だったが、それを押し切る形で、1954年にドイツで指揮者デビューした。ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」など、オペラの指揮を得意とし、リヒャルト・シュトラウスの「ばらの騎士」の録音はこのオペラの決定盤と言われる。ベートーヴェンの「交響曲第5番」など、交響曲の録音は傑出している。