Nas
Nas

Nas

Nasについて

どのジャンルでも、音楽の真髄は作品の完成度を追求し続けることで生まれる。Nasの場合、1994年のファーストアルバム『Illmatic』でヒップホップの最盛期を築いた。1973年、ニューヨークシティでジャズミュージシャンの父オル・ダラの下に生まれたNas(本名Nasir Jones)は、先述のデビューアルバムでヒップホップを再定義し、構造的貧困の話題を、入り組んだ地元の事情を描いたリリックに書き換えて、ブーンバップスタイルを成熟させた。

1996年にリリースされたセカンドアルバム『It Was Written』では、陰鬱なマフィアラップに再び息を吹き込み、音楽界における犯罪を鋭くえぐり出し記録する第一人者としての地位を確立した。2001年の『Stillmatic』でもそうした立場を鮮やかに継承している。このアルバムでは、「Rewind」の巧みに構成されたリリックや「One Mic」でのほとばしるようなスペクタクルなど、新たなスタイルを打ち立て、ラップの中でストリートの日常を記録するという他のラッパーにはない才能を発揮。クイーンブリッジの低所得住宅のヒーローから、聡明な社会派ドキュメンタリー作家へと進化したNasは、寓話性に富んだ複雑なライムに市民の声を詰め込んで、2000年代を通してレガシーを増幅させていった。

レゲエ界の御曹司ダミアン・マーリーと組んで2010年にリリースした傑作『Distant Relatives』で勢いに乗った後、2012年には洗練された『Life Is Good』を発表し、黄金期から壮年期の悟りを得て、今に至る。そんなNasの魅力は2020年のアルバム『King's Disease』でも継承されている。30年にわたる影響力を振り返り、NasはApple Musicにこう語った。「俺は十分恵まれていた。自分の中に才能を見いだし、それを磨き上げて世界に示し、そこに光が当たったんだから」

  • 出身地
    New York, NY [Brooklyn]
  • 生年月日
    1973年9月14日

同じタイプのアーティスト