ジェイ・Z

必聴アルバム

  • 4:44
  • The Black Album
  • The Blueprint

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ジェイ・Zについて

セントラルブルックリンで生まれ育ったジェイ・Zことショーン・カーター。彼の曲「マーシー・ミー」には“俺は幾千もの男たちが死ぬマーシー・ハウスという団地の出身だ”という一節がある。彼はあらゆる場所でライムを書いた。街灯の下に佇んで書いたり、茶色い紙袋の裏に歌詞を書きつけたり、リズムを見つけるために家の窓枠を叩いたりした。彼の子ども時代は暴力に満ちていた。彼はティーンエージャーの初期に麻薬を売り始めた。後に彼は、ベッドフォード=スタイベサントで銃を手に入れるのは、生活保護を受けるよりも簡単だと皮肉を言っている。そして1996年のアルバム『Reasonable Doubt』を発表したころ、自分は誰よりも歳をとっている26歳だと語った。

1969年生まれのジェイ・Zは、「Can I Live」の「金持ちになる馬鹿げた夢を持つ中尉達を入隊させた/『やってやろうぜ』、退屈になったな」“Recruited lieutenants with ludicrous dreams of gettin’ cream/‘Let’s do this,’ it gets tedious”というリリックの通り、ストリートの生活を美化しなかった。しかし、それについて後悔を語ったこともなかった。彼は重役に上り詰め、そのおかげで、ラッパーたちに縦割り組織のビジネスマンという新たな名がついただけでなく、黒人アーティストたちが米国実業界を操縦するという新たな道が切り開かれた。それでも彼はストイックかつ少々無慈悲であり続け、おおかたの人たちだったら生還不可能だったかもしれない過去を、笑い話にしていた。

加えて、言葉に対する深く直感的な情熱はもちろんのこと、彼がマイクを持った時の器用さは、ラップを“yes-yes-y’all”の時代から次のレベルへと押し上げた。それは、MCたちがまるでアメリカのグリオ(西アフリカの語り部のような音楽家)のような存在となって、放つ言葉がさらに輝きを放ち、身につけたキラキラとしたチェーンのネックレスだけでなく、ラップがアメリカの黒人体験の記録者として機能する時代へと導いたのだった。

ジェイ・Zは2001年に『The Blueprint』というアルバムを発表するが、自身の真のブループリント=青写真は、いまだに存在しない。50代で、億万長者で、子どもたちがいる妻帯者の彼は、今もアーティストとして成長することが可能だ。それを彼は2017年発表の『4:44』で雄弁に証明した。

出身地
United States of America
生年月日
1969年12月4日