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- 2025年6月1日
- 10曲
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舐達麻について
フレッシュなサウンドとクールなトーンのラップでストリートのリアリティをオブラートに包むことなく刺激的に描き出すヒップホップクルー、舐達麻。賽 a.k.a. BADSAIKUSHとDELTA9KIDとG-PLANTSの3人を中心に“HOT TOWN”こと埼玉県の熊谷で結成された。彼らの楽曲には、実際に起こったことや経験したこと、直面していることを包み隠すことなくストレートに表現するが故に醸し出される、ヒリヒリするような緊張感が常につきまとう。これは虚勢でもなければ作りものでもない。リスナーにそう感じさせる圧倒的なリアリティを帯びているのだ。遊びの延長で始めたという活動が本格化したのは2010年代の中頃。2015年にリリースしたファーストアルバム『NORTHERNBLUE1.0.4.』でシーンの目利きや耳の肥えたヒップホップヘッズの間で話題となった彼らが、より大きなインパクトをシーンに与えたのが2019年のセカンドアルバム『GODBREATH BUDDHACESS』だった。個性派やくせ者が多いシーンでもひときわ強烈な存在感で異彩を放ち、2010年代後半以降の日本のヒップホップを語る上で欠かすことのできないアーティストになった。その特徴はとてもユニークで、一聴した印象はとても耳障りが良くて心地いい。トラックは1990年代のヒップホップのマナーを色濃く感じさせつつフレッシュにアップデートされていて、ソウルフルなグルーヴの魅力にあふれている。“ローファイ”や“チル”といったキーワードを使って表現することも可能なサウンドだ。また、ラップのトーンも抑制が効いていてフロウもスムーズ。決してラウドにシャウトしたり、奇をてらうようなトリッキーなフロウを使ったりするわけではない。極めてオーセンティックなスタイルでライムを重ねていく落ち着いたトーンのラップだ。ただ、そんなラップとトラックに身を委ねていると、淡々と吐き出されるリリックに耳を奪われずにはいられなくなる。そこで描き出されるのは、刺激的な言葉でつづられるリアルなストリートライフ。決して過去の武勇伝を大げさにひけらかすわけでもなければ過剰なセルフボースティングというわけでもない。彼らにとっての日常がクールすぎるトーンで語られる。だからこそ、かえってリアリティの重みが増す。それこそが舐達麻の真骨頂だ。もちろん、ラップの聴き取りやすさ、耳を引くワードのチョイスやパンチラインといったスキルの高さも無視できない。一聴で頭に入ってくるからこそ、耳を奪われてしまうのだ。特に派手な仕掛けもなく、決して何かにおもねることもなく、ヒップホップだからこそ可能な表現をストイックに突き詰めたような舐達麻のハードコアな世界観はまさに唯一無二。ヒップホップシーンはもちろん、日本の音楽シーンでも極めて特異な存在感を放つ個性派アーティストだ。
- 出身地
- Kumagaya, Saitama, Japan
- 結成
- 2009年
- ジャンル
- ヒップホップ/ラップ