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佐野元春について
1980年、シングル「アンジェリーナ」でのデビューから長きにわたって活動を続ける佐野元春の作品を聴くということは、豊かな音楽、文化の歴史に触れるということであり、ロックンロールを愛する少年の濃密な成長、成熟の物語に立ち会うことを意味する。J.D.サリンジャーやビートジェネレーションを代表するジャック・ケルアック、アレン・ギンズバーグといった小説家や詩人から受けたインスピレーションを新しいスタイルの歌詞や歌唱法へと昇華。アメリカにおいて、ブルース・スプリングスティーンがそうであったように、自覚的にロック、ポップスの伝統、革新性を継承したサウンドが一体となり、1982年のサードアルバム『SOMEDAY』で大ブレイクを果たした。人気絶頂期の1983年にはニューヨークに渡り、1984年、ヒップホップやエレクトロファンクといった当時のストリートミュージックに影響を受けたアルバム『VISITORS』を発表。その後も実験的なポエトリーリーディングや自身の責任編集による雑誌の創刊、1995年にはインターネット時代の到来を予見して自身の公式サイトを立ち上げるなど、先進的な表現を開拓し続けた。また、海外のミュージシャンとも積極的にコラボレーションを行っており、1997年のアルバム『THE BARN』では、アメリカのベアズヴィル・スタジオでJOHN SIMONやザ・バンドのガース・ハドソン、ジョン・セバスチャンら伝説的なミュージシャンとセッションを敢行。2005年以降は、ポップス、ロックの新たな伝承者である国内の若手ミュージシャンが集結したTHE COYOTE BANDと精力的に音楽制作を行っている。
- 出身地
- JP
- 生年月日
- 1956年3月13日
- ジャンル
- ロック
