100 Best Albums
- 1977年6月3日
- 10曲
- Exodus (Deluxe Edition) · 1977年
- Legend – The Best of Bob Marley & The Wailers · 1984年
- Legend – The Best of Bob Marley & The Wailers · 1984年
- Legend – The Best of Bob Marley & The Wailers · 1984年
- Legend – The Best of Bob Marley & The Wailers · 1973年
- Legend – The Best of Bob Marley & The Wailers · 1984年
- Legend – The Best of Bob Marley & The Wailers · 1984年
- Legend – The Best of Bob Marley & The Wailers · 1984年
- Legend – The Best of Bob Marley & The Wailers · 1973年
- Legend – The Best of Bob Marley & The Wailers · 1977年
必聴アルバム
- カリブ海の島国であるジャマイカで生まれたレゲエ。その音楽を世界に広く知らしめたレジェンド、ボブ・マーリーの偉大な軌跡をたどることができる珠玉の名曲集。彼がジャマイカの人気アーティストから世界的なスターへと飛躍してから、1981年に36歳の若さで早すぎる死を迎えるまでの楽曲で構成されている。パワフルなメッセージソングの「Get Up, Stand Up」、オーディエンスの反応が臨場感を増幅する「No Woman, No Cry」のライブ音源、アコースティックギターの弾き語りとジャマイカの国民的英雄マーカス・ガーベイにインスパイアされた歌詞が印象的な「Redemption Song」などが収録。アーティストとして、ミュージシャンとして、パフォーマーとして、ラスタとして、そして国籍、人種、世代を超えて後の世界に大きな影響を及ぼしたカリスマでありレゲエというカルチャーそのもののアイコンとして、死後もなお愛され続けている偉人の魅力が堪能できる。
- ジャマイカから英国に渡って録音された前作「Exodus」と同時期にレコーディングされた楽曲で構成された、1978年リリース作。黙示録的な不穏さも含んだ前作とは対照的にピースフルな雰囲気の楽曲が数多く、ボブ・マーリーのメロディアスな魅力が際立った佳作となっている。シングルカットされてヒットした"Is This Love"などのラブソングに、表題曲や"Sun Is Shining"といった世界デビュー前からの持ち歌の再録、後半にはややヘヴィな楽曲を挟んでフォークっぽいアレンジが新鮮な"Time Will Tell"など。闘争的なスピリットは健在ながらも親しみやすい音楽性で、より幅広い支持を獲得した。
- ボブ・マーリーが9作目のアルバムをレコーディングするのは1977年初頭のことだが、ジャマイカではその前の数年間にジャマイカ労働党と人民国家党の二大政党による対立が激化し、両党間でギャングや民兵組織を巻き込んだ暴力的な紛争が多発して数百人もの死者が出ていた。マーリーはそんな社会の混迷した空気を和らげようと、1976年12月の選挙直前にスマイルジャマイカコンサートの開催を計画したが、開催2日前に自宅で襲撃に遭い、銃で撃たれてけがを負ってしまう。それでもマーリーはひるむことなくコンサートに出演し、観客を沸かせてみせた。 『Exodus』の根底にあるのは、何もかもうまくいくという希望と、そうならないと思えてくる不安との間の葛藤だ。マーリーは自主亡命したロンドンでアルバムのレコーディングを行い、物理的な距離を置いたことでジャマイカの現状を慎重ながらも少しは楽観的に見られるようになっていた。当時、最も世間の注目を集めたのは彼の政治活動だったが、私的な思いを込めた「3羽の小鳥」や、失恋を歌ったロマンチックな「ウェイティング・イン・ヴェイン」、後世に受け継がれるスピリチュアルな名曲「ワン・ラヴ/ピープル・ゲット・レディ」を聴くと、このアルバムでひときわ高揚感のある曲では自分の内面に目を向けていることが分かる。
アルバム
- 2024年
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アーティストプレイリスト
- 2013年
- 2010年
- 2009年
参加作品
- Various Artists
- Bob Marley & The Chineke! Orchestra
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ボブ・マーリー & ザ・ウェイラーズについて
1981年に他界して以来、笑顔でマリファナを吸う平和活動家としてのイメージが広がる一方で、ボブ・マーリーが大きな怒りを抱えていた側面については忘れられがちだ。「Small Axe」では植民地主義を、「Them Belly Full (But We Hungry)」においては貧困を、「Get Up, Stand Up」では政治的行動権の必要性、そして「Burnin’ and Lootin’」ではその行使の課題について、彼の音楽は正義感と挫折感をもって訴えかけた。そのスピリットは彼自身が世界に広めたレゲエと同様に、パンクロックの精神の象徴にもなった。彼は政治的立場を曖昧にしていたが(政治と教会は人々を無知なままにさせておくという意味でほぼ同じだと語ったことがある)、それはその潜在的な可能性のためではなく、彼を苦しめた独裁政治や権力者の強欲によって政治制度がねじ曲げられてきたからだった。もしもボブ・マーリーの音楽が耳に心地よく響いて踊りたくなるとしたら、それは、かつて彼の広報を務めたヴィヴィアン・ゴールドマンが述べたように、メロディで引き付けることができるならば、メロディと共に自分の主張がリスナーの胸に届くということが分かっていたからなのだ。1945年にキングストンから約1時間半の郊外にあるナインマイルという村で生まれたマーリーは、10代後半にピーター・トッシュやバニー・ウェイラーと共にザ・ウェイラーズを結成し、R&Bを基にした陽気なスカに厚みを付けてリズミカルな本物のレゲエサウンドを作り出した。彼はジャマイカとの強固なつながりを持つと同時に、彼が作った音楽にはファンク(「I Shot the Sheriff」「No More Trouble」)やソウル(「No Woman, No Cry」「Redemption Song」)、さらにディスコ(「Could You Be Loved」「Exodus」)など、さまざまなブラックミュージシャンのスタイルとの対話関係があった。そしてレゲエとは、彼の中にあるそれらのエッセンスを一つの形に集約したものだったと言っていい。マーリーは、1978年の『Kaya』、そして1980年の『Uprising』における、よりスムーズでポップ寄りのサウンドに落ち着いてからも切迫感や闘争心を失わず、その姿は何世代ものアーティストを刺激して、音楽が優れた娯楽である一方で、もっと大きなものを伝える手段にもなり得ることを伝えたのだった。
- ジャンル
- レゲエ