メリー・ウェルズ、ダイアナ・ロスら女性シンガーとのデュエットを数多く残しているマービン・ゲイだが、中でもひときわ輝いているのがタミー・テレルとのコンビである。本作は「United」に続くデュオ第2弾。キャッチーで弾けるようなモータウンサウンドに乗せた2人のヴォーカルに胸が躍るアルバムだ。"Ain't Nothing Like the Real Thing"、"You're All I Need To Get By"といったR&B／ポップ史上に残る名曲を収録。2人の魅力を引き出したプロデューサーのJOHNNY BRISTOL、楽曲を手掛けたアシュフォード＆シンプソンらスタッフ陣の手腕も素晴らしい。後に病に倒れるタミーだが、本作の収録当時にはすでに病魔に冒されていたという事実が、その愛らしいトーンに切なさをにじませる。